Steamロボビルダー『RoboCo』11月4日より早期アクセスにて配信へ。食事配膳やダンスなど、自由に解決する本格ロボ作り
パブリッシャー兼デベロッパーのFilament Gamesは10月8日、ロボット設計&ビルダーゲーム『RoboCo』を日本時間11月4日に早期アクセス配信開始すると発表した。Steamストアページの記載によれば、ゲーム内は日本語表示にも対応予定だ。
『RoboCo』は、3D空間にて自由にロボットを設計・ビルドできるゲームだ。サンドボックスモードでは、プレイヤーはパーツを組みあわせて自由にロボットを作ることが可能だ。モーター、ギア、制御回路といったさまざまなパーツが用意されている。たとえば惑星探査車のようなロボや、蜘蛛のように歩行するロボなど、移動手段も機能もさまざまに実現可能な様子だ。外観も自由に変更することが可能で、目や帽子といった装飾用のパーツも使うことができる。機能面も見た目も、心ゆくまで自由なロボット作りに取り組めるというわけだ。作ったロボットは、Steamワークショップを介してほかのプレイヤーとの共有することもできる。
キャンペーンモードでは、困っている人々を助けるためにさまざまなチャレンジが用意されている。「席に料理を届ける」「ダンスを披露する」といった課題に対し、適切なロボットを作って課題を解決するのがこのモードの目的だ。本作公式Twitterアカウントでは、ロボットがさまざまな方法でサンドイッチの配膳に挑戦する様子が紹介されている。「テーブルに向かって皿を飛ばす」「空中からドローンでサンドイッチを投下」といった手荒な手段も見られるが、それだけロボット作りの自由度が高いということなのだろう。
なお本作のロボットは、プレイヤーのキー入力を認識しての動作が可能。プレイヤーの設計に応じて、「Wキーを押すと前進、Sキーで後退」といった操作も割当可能なわけだ。そしてロボットはプログラミング制御にも対応している。言語としてはPythonに対応し、コードを書くことでロボットの操作を自動化することが可能だ。汎用プログラミング言語を取り入れるゲーム自体がなかなか稀であり、Pythonに対応するものも珍しい。
開発者ブログによれば、ユーザーはPC内のゲームフォルダにプログラムファイルを配置することでゲームにプログラム取り込めるとのこと。実際にプレイヤーのPCで開発したプログラムをロードするという方法を採っているようだ。また、プログラミングが苦手なユーザーも、Steamワークショップを通じて、他者が作ったプログラムを利用できるわけだ。また、今後Blocklyといった、より簡便なビジュアルプログラミング手法にも対応していく構想があるようだ。
本作は早期アクセス期間として約1年間を見込んでいるとのこと。早期アクセス配信開始時には、一連のキャンペーンが遊べる状態になっているという。一方で本作はまだ未完成であり、早期アクセス段階ではゲームやローカライズに問題が発生する可能性があるとのこと。正式リリースに向けては、パーツ・課題の追加、Steam実績への対応、ユーザビリティの向上などが予定されている。人間のNPCヘ指示を出すという要素も追加される予定だ。あわせてVRへの対応も進められていく見込みだ。
なお、『RoboCo』の開発を手掛けるFilament Gamesは、教育分野に向けたゲーム製作を専門とするアメリカの会社だ。同社はアメリカ教育省や企業と協力し、主にブラウザ向けの教育ゲームを数多く手がけてきた。Steamでのゲーム配信は本作が初となる。教育ゲームとしての本作のねらいは、プレイヤーのSTEM分野への関心を促すことだという。STEMとはScience・Technology・Engineering・Mathematics(科学・技術・工学・数学)の頭文字を並べたものであり、これら科学技術の分野に重きを置いた学習はSTEM教育と呼ばれる。日本では主に小学生向けのプログラミング教育を通じて広まりつつある教育分野だ。本作は課題を解決する能力や創造力を発揮できるツールとして、教育面に向けてもアプローチするゲームになっているようだ。
『RoboCo』はPC(Steam)向けに、日本時間11月4日から早期アクセス配信を開始する予定だ。ストアページの記載によれば、ゲーム内は日本語表示にも対応予定だ。