Steam弾幕ローグライクアクション『Rogue : Genesia』がじわじわと人気。偉大なる先達の諸要素を踏襲しつつ調和させた手堅い作り込み

PC(Steam)向けに早期アクセス配信開始された『Rogue : Genesia』が少しずつ、しかし確実に注目を集めているようだ。直近のピーク時では2500人以上のユーザーが本作を楽しんでいたほか、ユーザーレビュー評価も上々。

先日PC(Steam)向けに早期アクセス配信開始された『Rogue : Genesia』が少しずつ、しかし確実に注目を集めているようだ。リリースから約1週間でSteam同時接続者数がじわじわ右肩上がり。直近のピーク時では2500人以上のユーザーが本作を楽しんでいたほか、ユーザーレビュー評価も上々のようだ。

『Rogue : Genesia』はローグライクアクションだ。プレイヤーは四方八方から近づいてくる敵の猛攻をしのぎながら、攻撃をおこなったり逃げたりすることになる。敵を倒して得た経験値で新しいアビリティカードを獲得し、自己強化を重ね、自動攻撃にてひたすら敵を撃退し続けることになる。一方で、アビリティのバリエーションは豊富である。本作では突っ立っているだけでは勝てず、シナジーのあるアビリティの組み合わせを試行錯誤したり、臨機応変に逃げたりする必要がある。そして戦闘後に手に入る資源で、次回プレイ以降の初期ステータスを永続的に底上げすることもできる。


ここまでのシステムは、近年フォロワー作品が多数リリースされている『Vampire Survivors』(およびそのベースとなった『Magic Survival』)とほぼ同様。『Rogue: Genesia』も、そうしたフォロワーのひとつといえるだろう。本作が『Vampire Survivors』フォロワーとして特徴的なのは1ステージが短めな「Rogs’ Mode」を盛り込んでいることだ。こちらでは1ステージは数分ほど生存、もしくは一定数の敵の撃破でクリアとなり、次のマスに進める。

どこからどこへ進めるかは、事前にマップとして開示されている。次のマスといっても、戦闘ステージとは限らず、宝箱やショップ、あるいは内容が伏せられたマスなども用意されている。敵を倒して経験値を得るか、店や宝箱で手早くカードを得るかはプレイヤーの判断次第。アビリティの取得だけでなくステージ進行においても選択の幅が広くなっており、ひたすらサバイバルするのとは違った面白さのモードとなっている。ほか作品に例えるなら、『Vampire Survivors』のステージを『Slay the Spire』のマップ形式で渡り歩いてゆくようなモードとなっている。また、『Vampire Survivors』形式となる、単一ステージでの長時間サバイバルモードもサポートしている。


本作はビジュアルもユニーク。全体としてディテールまでしっかり描かれており、奥行きもしっかり表現されている。その一方で、そこに表示されるオブジェクトやキャラクターはドット絵で描かれている。メインとなる戦闘ステージでこそ見下ろし視点ゆえ奥行きをあまり感じられないが、道中では自然の中にオブジェクトやキャラクターが立体的に配置され、血なまぐさい戦闘ステージとの対比もあって、コントラストが引き立つ。『オクトパストラベラー』で採用されたHD-2Dを彷彿とさせる表現だ。

Steamレビューは、本稿執筆時点で514件が寄せられており、うち95%が好評。「圧倒的に好評」のステータスを獲得している。理由としてはやはり決して高額ではない価格設定と、プレイの手軽さがあげられる。そしてゲームシステムも自体も土台がしっかりしている。未実装の要素もあるが、ゲームとしてはすでに十二分に遊べる。偉大な先達の築き上げたシステムをベースに本作ならではの表現も施されている。まだまだ拡張の余地を残しており、今後どのような変化を遂げてゆくのか楽しみな作品だ。

『Rogue : Genesia』はSteamで早期アクセス配信中。価格は310円。今はリリース記念セール中で、279円で購入可能となっている。デモ版も公開されている。興味があればぜひプレイしてみてほしい。

Daiki Imazato
Daiki Imazato

下手の横好きでシミュレーションゲームなどをしています。自分のミスでだんだん状況が悪くなっていく様を他人事のように眺めるのが好き

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