ビーバー街づくりシム『Timberborn』大型アップデート「Update 2」配信へ。ビーバー社会にも押し寄せるロボット導入の波、売上は75万本突破
ポーランドのゲームスタジオMechanistryは9月14日、『Timberborn』の早期アクセス配信開始1周年と累計販売数75万本突破を記念して、大型コンテンツアップデート「Update 2」を配信すると発表した。本作が展開するPC(Steam/Epic Games ストア/GOG.com)向けに本日14日配信となる。なお、本作は日本語表示にも対応している。
『Timberborn』は、人類の滅んだ世界で、ビーバーのビーバーによるビーバーのためのコロニーを建設、運営するシミュレーションゲーム。いかにもビーバーらしく、木材を使い限られた土地に様々な施設を建てたり、治水工事などのインフラを整えたりして、巣と呼ぶにはあまりに大規模な理想郷を発展させてゆく。Steamでは投稿されたユーザーレビューの95%が好評であり、「圧倒的に好評」のステータスを獲得している。本作は2021年の9月15日に早期アクセス配信開始され、めでたく1周年を迎えた。そんな節目に、この1年にわたる本作の進化の締めくくりとして、新要素「ゴーレム」などを追加したアップデート「Update 2」が公開される。
「Update 2」で追加されるゴーレムは、いわばロボットだ。ビーバー社会ではロボットもビーバーの形をしており、彼ら彼女らの特徴である扁平な尾も、蝶番でつながれた板材によって再現されている。ゴーレムたちもビーバー同様にあらゆるタスクをこなすことが可能。ビーバーたちのコミュニティ構築を助けてくれるうえに、主人たちよりも労働効率が高く、それぞれの陣営に対応した特性を持っている。プレイヤーがその気になればコロニーをゴーレムだけで運営することも可能とのこと。
本作のリードデザイナーであるBartlomiej Dawidow氏は、この新要素について「発展の一途をたどるAI化とディストピア的な未来の社会を表している」と説明。たしかに、公開されたスクリーンショットには、頭に包帯を巻いた負傷ビーバーを尻目に、ロボビーバーが元気に駆けている様子が映っている。生身の労働者より機械の方が有能で、怪我のリスクも負わないとは、皮肉な話だ。しかしゴーレムには機械同様、定期的なメンテナンスが必要なようである。本アップデートを告げるトレイラーでは、畑の中で機能停止に陥るゴーレムの姿が確認できる。ただ基地建設が楽になるだけではなく、これまで以上に緻密な労働力管理が要求されそうだ。
また、今回の「Update 2」により、ビーバーたちはさらに高度な建築技術や工学技術を学べるようである。ゴーレムが操る巨大な掘削装置で地面を掘り起こし、新たな地形の区画を作成する「テラフォーミング」要素が追加される予定だ。本作ではすでにダイナマイトを使った地形の変更が実装されているが、テラフォーミング要素の追加によって、元の地形や水流をすっかり改造して当初のマップとは別物に変えてしまうような大胆な拡張も可能かもしれない。これまで以上に自由度が増したようで、プレイヤーの開拓精神もますます刺激されることだろう。
一方で、ゲームの難易度を上げそうな新要素もある。欠けた歯や中毒、労働中の怪我など、ビーバーにマイナスの効果を付与するバッドステータスが追加されるとのこと。前述の頭を怪我したビーバーはこれらのステータスの影響によるものだろうか。いずれにせよ、ビーバーたちが快適かつ幸せに暮らせる社会を築くためには、プレイヤーたるわれわれ人類のさらなる努力が必要になりそうである。
今回のアップデートに合わせて、本作のセールもおこなわれる。9月26日までの期間中、ゲーム本体が20%オフの2056円で販売されるとのこと。本作は昨年9月にアーリーアクセスとして配信開始。開発元がこの1年間、地道にアップデートを続けてきた(関連記事)。そうした1年を経て、新たな地平に突入したビーバー社会の発展を見届けること、それは残された人類に与えられた使命ではないだろうか。
『Timberborn』はPC(Steam/Epic Gamesストア/GOG.com)向けに早期アクセス配信中。