人気ストリーマー・YouTuberが集まるオフラインイベントで不審者侵入、壇上にいたHIKAKIN氏が絡まれるトラブル


今月8月14日に国立代々木競技場第一体育館にて開催されたオフラインイベント「オールスター大運動会@代々木競技場 produced by 超滅 & Crazy Raccoon」(以下、オールスター大運動会)の途中にて、不審者がステージ上に侵入。壇上にいたYouTuberのHIKAKIN氏からマイクを奪い取り発言し、スタッフにより退場させられる場面があった。

オールスター大運動会は、UUUM株式会社主催のストリーマーやYouTuberによるオフラインイベント(一部出演者はオンラインでの参加)。出演者は赤組・青組・黄組・緑組に分かれ『VALORANT』のデスマッチといったゲームでの競技や、会場での大縄跳びなど計10競技をおこなった。HIKAKIN氏は同イベントに見届け人として参加しており、進行および実況担当のMC2人と横並びで着席していた。

今回の事件は、第8競技としてマルチプレイアクション『Super Bunny Man』のデスマッチをおこなっていたときに発生。競技が一段落して、実況席にて内容を振り返っていたところ、傘を差してレジ袋を腕に下げた男性が突如として実況席に登場。着席していたHIKAKIN氏の頭部に腕を回しヘッドマイクを奪うと、「みなさん、はじめまして。ぼく、世界一かっこいい男になります」とHIKAKIN氏に密着したまま発言。その直後、男はスタッフに取り押さえられ退場となったが、実況席は突然のできごとに困惑。HIKAKIN氏も終始硬直した表情で事態に対応した。

https://twitter.com/kmyk_nullpo/status/1558765149020102657

この模様は当日現地で来場していた観客だけでなく、YouTubeでの公式配信やオンライン参加者による配信でも中継されていたため多くの人が目撃することとなった。同じく出演者で『Super Bunny Man』の競技に参加していた歌い手・ストリーマーの蛇足氏も、突然の侵入に驚いた旨をツイートしておりステージ上の緊迫した様子がうかがえる。

このトラブルをうけ、主催のUUUM株式会社は14日、ニュースリリースを発表。現時点で男性は代々木署の警察官に引き渡されており、スタッフやHIKAKIN氏をはじめとした出演者にけが人はいないと報告。また、HIKAKIN氏はイベント後にTwitterを更新。身体、精神ともに無事であることを報告し、視聴者への気遣いも見せている。

今回のステージへの侵入では身体的な被害が発生しなかったことは不幸中の幸いであるが、侵入者を出演者に危害を加えられる距離まで近づかせてしまったことは事実である。壇上に侵入を許してしまった点、HIKAKIN氏に接触し発言を許すまで侵入者が取り押さえられていない点は危うさを感じさせる。また、HIKAKIN氏はチャンネル登録者数1080万人(2022年8月15日現在)を超える日本のトップYouTuber。それだけの有名人が危険にさらされたことに対して、7月の安倍晋三氏銃撃事件を重ねる声もあり、人々への衝撃の大きさがうかがえる。

ストリーマーやYouTuberとの直接的な交流の場となるオフラインイベント。だからこそ、観客側のマナー遵守とトラブルを未然に防ぐ運営側の警備が徹底されなければならないだろう。観客と出演者双方が安心して楽しめるイベント運営を期待したい。



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