姫殺し選択ホラー『Slay the Princess』正式発表。謎の声と「世界を滅ぼす王女」のどちらを信じるか、選択と周回ごとに変化する葛藤

 

デベロッパーのBlack Tabby Gamesは7月25日、ホラーアドベンチャーゲーム『Slay the Princess』を正式に発表した。対応プラットフォームはPC(Steam/itch.io)で、2023年発売予定。

『Slay the Princess』は、選択式のホラーアドベンチャーゲームだ。本作では謎の声なるものが世界を案内するという。その声によると、主人公は「世界を滅ぼす力を持ったプリンセス」を殺さなくてはならない。言われるがままに進むと、小屋の地下にはひとりの女性が囚われている。「彼女を殺さなくては世界の滅亡を招く」とささやく声は、プリンセスにも届いているようだ。謎の声に従ってプリンセスを殺すか、プリンセスを信じて別の行動を取るのか。どちらを信じるかは、プレイヤーに委ねられている。プレイヤーの選択次第で、物語も「プリンセス」も大きく変化するようだ。


プレイを通じて、主人公は何度も死んでは、最初から物語をやり直すことになる。ループを繰り返すたびに、周囲の様子が少しずつ変化するようだ。さらに、主人公やプリンセスは前に起こったことを覚えている。にもかかわらず、聞こえてくる謎の声の主は過去のループを覚えていない。主人公とプリンセスに聞こえるこの「声」の主は誰なのか。死と選択のループの先には、いったい何が待ち構えているのか。

本作は、「選択、および人間がどのように世界を認識しているか」をテーマにした作品のようだ。Steamのストアページによれば、本作にはクトゥルフ神話のようなコズミックホラー要素、およびタイムループのいずれの要素も“含まない“としている。ストアページの説明も、太字を使ったり、打ち消し線を使ったりとかなりぎこちない。ストアページの説明を信じるかどうかも、プレイヤー次第であるということか。


本作の開発を手がけたのは、インディーデベロッパーのBlack Tabby Games。漫画家のAbby Howardと、Tony Howard-Ariesのふたりで開発をおこなっているスタジオだ。2021年にはエピソード配信形式のホラーアドベンチャーゲーム『Scarlet Hollow』をリリース。こちらはSteamのユーザーレビューにおいて、記事執筆時点では423件中99%が好評の「非常に好評」ステータスを維持している。さらに海外メディアKotakuの「The Best Video Games Of 2021 So Far」をはじめ、複数のメディアで高い評価を受けている。現在『Scarlet Hollow』はエピソード3まで配信されており、『Slay the Princess』の開発と並行してエピソード4を制作中とのこと。

『Slay the Princess』は2023年発売予定。対応プラットフォームはPC(Steam/itch.io)。本作は現時点で日本語ローカライズ予定はないようだが、Steamウィッシュリストに登録し指定のアンケートに答え要望を寄せることで、ローカライズが検討されるようである。