サイバーパンク猫ADV『Stray』では、バリバリと“爪とぎ”もできる。猫愛あふれるこだわりの猫表現が注目を集める
今月リリースを迎えるアクション・アドベンチャーゲーム『Stray』。販売元のAnnapurna Interactiveはローンチに向けて、本作の魅力を伝える短い動画をSNSに投稿し始めている。その映像内での、主人公である猫のリアルな表現が注目を集めているようだ。
『Stray』は、とある野良猫が主人公の、サイバーパンクの世界観をもつ作品だ。猫は家族とはぐれてしまい、ロボットたちが暮らす退廃した街サイバーシティへと迷い込む。そして故郷に帰るため、道中で出会い友達となった空飛ぶ小型ドローンB-12とともに、この街に隠された謎を解き明かす。
Annapurna Interactiveは7月9日、「壁を引っ掻く猫」とコメントを添えた動画を投稿した。映像では、主人公の猫が壁に近づき、両前足を上げて壁にタッチ。するとバリバリと壁を引っ掻き始めた。これは実際の猫もよくおこなう“爪とぎ”だ。猫の爪とぎは、爪の新陳代謝を促すなどのケアや、自分の匂いをつけるマーキング、あるいはストレスを感じた際の気分転換などのためにおこなっているとされている。本作では、その爪とぎの様子がリアルに表現されている。
本作の猫が爪とぎをできること自体は、以前公開されたゲームプレイ映像にて既に明らかになっている。ただ以前の映像では、特定の場所にインタラクトすると勝手に爪とぎをしている様子だったが、今回の映像ではL2/R2トリガーの表示が存在。どうやら、それぞれのトリガーが猫の左右の足に対応し、プレイヤーの操作でバリバリと引っ掻けるようだ。さらに、壁をよく見ると引っ掻いた場所には傷がつき、剥がれた壁がボロボロと落ちている。
本作のゲームプレイにおいて、この爪とぎにはどのような役割があるのか、あるいは特に意味はないのかは現時点では不明。いずれにせよ、開発者の猫愛が垣間見えるシーンである。なお、PS5のDualSenseコントローラーでは、この爪とぎにハプティックフィードバックが使用されているという。飼い猫の爪とぎで、家の壁やソファーなどをボロボロにされて苦笑いしている人も、本作でその感触を味わえば、つい爪とぎをしてしまう猫の気持ちを少し理解できるかもしれない。
『Stray』でみられる猫らしい表現は、爪とぎ以外にも存在する。上の動画は、本作のゲームプレイ映像から切り出されたもの。猫が住民のロボットに近づいていったかと思うと、ロボットの足に体を擦り付けている。これも実際の猫がよくおこなう行為のひとつで、マーキングなどの意味があるとされる。
ちなみに上のツイートは、ゲーム内に犬などの動物を撫でられる要素が存在する作品を紹介していることで知られる、有名アカウントによるもの。映像では、猫にスリスリされたロボットは、顔のモニタにハートマークが表示。動物の方から人物に触れて喜ばせるという、同アカウントが普段紹介しているパターンとは逆になっている点が面白い。
また、上の映像は「ファストトラベルする猫」である。バケツの縁にちょこんと添えた前足が可愛いだけでなく、視線の動かし方がいかにも猫らしく感じられる。本作は、収集要素のコンプリートを目指さなければ、およそ8時間程度のボリュームになるという。もっともこのなかには、主人公の猫をただ愛でて過ごしてしまうことで消費する時間は、おそらく含まれていないものと思われる。
『Stray』は、PS4/PS5向けには7月19日に、PC(Steam)向けには7月20日に国内配信予定だ。ゲーム内は日本語表示に対応する。