Steamのウィッシュリストランキングで猫サイバーパンク『Stray』がトップに。ライバルの不祥事が響いたか


Steamのウィッシュリストランキングにて、変化が起こった。トップが入れ替わったようである。猫ゲームの躍進と、そしてしばらく首位を守っていたゲームの不祥事が、トップの入れ替わりに関係しているかもしれない。

Steamでは、ウィッシュリストという機能が存在する。気になるタイトルをウィッシュリストに登録しておけば、その配信開始時やセール時に通知を受け取ることができる。Steamのデータを収集する非公式データベースSteamDBでは、このウィッシュリストがランキング化されている。その中でも今後発売予定のゲームに限定したウィッシュリストランキングも作成されている。『Stray』が最近になり同ランキングのトップを飾ったわけだ。

『Stray』は、サイバーパンクな世界を舞台としたアドベンチャーゲーム。主人公となるのは野良猫。猫は家族からはぐれ、衰退し長いあいだ忘れ去られた街サイバーシティへと迷い込む。この街の住人は、どこか影のあるロボットたち。さらに危険なクリーチャーも存在し、招かれざる者を寄せ付けない雰囲気が漂っている。猫は故郷に帰るため、この異世界に隠された謎を解き明かすことになる。ネオンゆらめく街を、猫として進んでいくわけだ。


同作は、PC(Steam)およびPS4/PS5向けに発売予定。なおPS Plus エクストラ、およびPS Plus プレミアム加入者ならゲームを購入せず遊ぶことが可能。しかしながら、同作をSteamで遊びたいユーザーも多いようだ。今後発売予定ウィッシュリストランキングを駆け上り、ついに首位へとのぼった。Steamでいまもっとも期待されているゲーム、ともいえるだろう。

ではこれまでのトップはなんだったのか。『The Day Before』である。同作は、パンデミック後の危険なアメリカを舞台としたオープンワールドサバイバルMMO。肉に飢えた感染者と生存者が、食料、武器、車をめぐって殺し合う世界にて、プレイヤーは生き残りを目指す。その野心的なコンセプトや美麗なビジュアルなどによって期待を集めていた。


しかしながら、開発元であるFntasticが、無償・有償混在のボランティアスタッフによって運営されていることが指摘され、とくに金銭的な対価を払われず働くスタッフがいる、という点に批判が集まっていた(関連記事)。この問題が影響したのかどうかは不明であるが、『The Day Before』はおよそ1か月ぶりに今後発売予定ウィッシュリストランキングの首位から陥落している。『Stray』は7月19日に発売されることで、このランキングから姿を消すことになるが、その後『The Day Before』が首位に返り咲けるかどうかが注目されそうである。なお、ウィッシュリスト登録が購入につながる率としてはざっくり23%ほどとのこと(2016年時点でのValveによる報告)。


なお3位以下のタイトルとしては、『Hollow Knight: Silksong』『Party Animals』『Starfield』などが続く。よく似たチャートである、Steamで今後発売予定のフォローされているゲームランキングでは、『Party Animals』がほかのタイトルを10万以上離しての圧倒的トップとなっている。興味がある方は両ランキングをチェックしてみてほしい。