Steamイカダ漂流サバイバル『Raft』“史上最大大型アプデ”配信でついに正式リリース。物語は刷新して完結、要素山盛りで完成

Axolot Gamesは6月21日、『Raft』をSteamにて正式リリースした。今回のアップデートは、同作においてもっとも大きなアップデートになるとのこと。これにてゲームも完成に至った。

パブリッシャーのAxolot GamesとデベロッパーのRedbeet Interactiveは6月21日、『Raft』をSteamにて正式リリースした。早期アクセス配信から4年。同作における史上最大のアップデートが実施され物語が完結すると共に、正式リリースを果たした。正式リリースを記念して15%オフのセールが実施されている。

『Raft』は、イカダに乗って大海原を漂流し、徐々にイカダを拡張していく一人称視点のサバイバルゲームだ。流れてくる漂流ゴミを回収してクラフト資材を集め、釣り道具や浄水器をこしらえて食料・飲み水を確保する。ときおり流れつく設計図から新しい設備のクラフト方法を学べば、帆を立てて錨を備えたり、農園付きの海上要塞を築いたりすることも可能。食料を狙うカモメやイカダを壊すサメといった生き物とバトルしつつ、時に島に上陸。難破船や海底遺跡、無人島といったランドマークを巡っていく。


今回のアップデートは、同作においてもっとも大きなアップデートになるとのこと。新たな目的が生まれ、ストーリーが完結。新エリアや新モンスター登場。アイテムも追加され、新キャラ登場。ストーリーは改修され、英語ボイスなども追加。正式リリースにふさわしい内容となっている。

終着点とストーリー刷新

まずは新たな目的地について。塔がそびえる沈んだ街Varuna Pointが登場。富裕な人々が住んでいたが、波に飲み込まれてしまった場所だ。水上に浮かぶ雪の土地Temperanceも登場。地上が海に覆われるという諸問題を解決すべく、残された人々はこの地で研究していたが、原子炉の故障により人々は島を離れてしまう。しかしプレイヤーが原子炉の問題を解決できる可能性も示唆されている。また3番目の目的地についても存在するようだが、パッチノートにおいてはその場所については伏せられている。ここが終着点となるのだろう。また小さな島についても3種類追加されているという。


そして以前から示唆されていたように、ストーリーの改修が実施。新たな物語展開にあわせて、既存のストーリーラインを見直し。できるだけ読みやすく、わかりやすくしているそうだ。また特定のシーンにおいてはボイスも再生されるそうだ。一連のストーリー刷新により、すでにストーリーを進めたユーザーにとっても、やり直す価値が生まれたとも語られている。

新たな敵と新たな出会い

新たな敵も登場。アンコウ・スカットラー・ホッキョクグマ・ハイエナなどだ。アンコウは海に生息し、素早い動きで噛みついてくるという。スカットラーはクモのような敵。狭いスペースで現れプレイヤーの邪魔をする。ホッキョクグマは、すでに登場するクマの仲間。能力に変化はないようだが、しかし雪に潜んで奇襲されるかもしれない。ハイエナは集団で現れ素早い攻撃を繰り出してくるとのこと。このほかにも手強い敵が続々登場するそうだ。


プレイアブルキャラクターも追加される。旅の途中で新たなキャラと出会うことで、そのキャラたちをプレイアブルで使用できるようになる。すべてのキャラが新たな追加されたエリアにいるわけではないようで、時に“以前の目的地”に向かう必要がありそうだ。服を含む装飾アイテムも30種類以上が新たに揃えられているようだ。

交易所とジューサーとバフ

新たなツールなども追加された。Trading Posts(交易所)は大きな島に存在。自分が不要であると感じるアイテムや、貴重なアイテムを売ることで、キューブやコインを獲得。それらを使って新たなアイテムを買うことができるわけだ。特定のアイテムが余りがちだった本作においては、それらのアイテムに価値が生まれる嬉しい変更だろう。


また調理においては新たなジューサーが導入。食材を入れて電気を使ってジューサーを回すことで、新鮮なスムージーが完成。特定の料理とスムージーを食べることでバフ(強化)効果が付与される。新たなレシピも用意されるといい、Trading Postsで特別なレシピを獲得し食べ物を作れば、速度増加や水中潜り時間の延長、体力強化などさまざまな恩恵が得られるだろう。

そのほか、お供アイテムであるアンカーやグリルなど、よく使うアイテムについても上位版が登場。かかしやエンジンなども上位版が導入され、より快適なイカダ旅が楽しめる。またこれまでは板を置くことで基本だった床の建築においては、「横柱」が登場。なくなく板で覆っていた床も、柱をつなぐことで、よりスマートな二階建て演出が可能となった。またTangaroaでのみ使用できたトークンは、自動販売機トークンに変更。あわせて各地に自販機が設置されるといい、そこでトークンを入れることでアイテムを入手できるそうだ。


そのほか大量のバグ修正やUIの調整、パフォーマンスの最適化(144fps対応含む)など、細かな変更も実施されている。詳細についてはパッチノートをご参照あれ。なお古いセーブファイルを読み込むことでエラーが出るといった不具合も発生しており、さっそく修正のHotfixが配信されている。アップデートがインストールできない場合は、ファイルの整合性チェックをするといいとのこと。何か問題が発生した際にはSteamコミュニティや公式Discordチャンネルを確認するとよさそうである。

ついに正式リリースに至った『Raft』。開発元は今後について告知していないので、現時点で同作のアップデートはこれにて一区切りなのだろう。序盤も含めて刷新されブラッシュアップされたということで、今一度イカダ漂流サバイバルに旅立ってみるといいだろう。『Raft』はSteamにて配信中だ。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

記事本文: 5193