ホラーノベルゲーム集『絵話 -kaiwa-』Steamにて配信開始。静かに押し寄せる、絵画で彩られる恐怖

国内デベロッパーの852話氏は6月8日、『絵話 -kaiwa-』を発売した。『絵話 -kaiwa-』は、短編ホラーノベルゲーム集だ。

国内デベロッパーの852話氏は6月8日、ホラーアドベンチャー『絵話 -kaiwa-』を発売した。対応プラットフォームはPC(Steam/BOOTH/itch.io)。 
 

 
『絵話 -kaiwa-』は、短編ホラーノベルゲーム集だ。ある奇妙な個展での出来事を描いた『恐絵 -kyoukai-』、不思議な地下通路を進む『異絵 -ikai-』、「幸福になる絵」をめぐる『幸絵 -koukai-』、そしてある帰り道を描いた『生帰-syouki-』の計4作品をプレイすることができる。ゲームは、複数のカットとテキストを追いかけることで進行。操作はクリック以外には使用しない。ときには選択肢が登場することもあり、プレイヤーの選択によってその後の展開や結末が変化する。 

本作はホラーゲームではあるものの、ジャンプスケア的な演出は用いられていない。一方、多くの話でテーマとなっている絵画に関しては、何ともいえない恐怖感や不気味さをあおる作品が多数登場する。自殺を想起させる描写、グロテスクな描写、集合体恐怖を感じさせる描写などが含まれるため、これらを苦手とする人は注意した方がいいだろう。それぞれの作品は10分程度でプレイできる掌編となっており、コンパクトながらもじっとりした恐怖が味わえる作品となっている。 

もともとリリース時点で本作に収録されている4作品は、それぞれが独立してフリーゲームとして配布されていたタイトルだ。それぞれの作品は2時間半~1週間程度で開発されたといい、写真素材を使いながら、ノベルゲーム作成ソフトティラノビルダーを用いて制作されている。なお、『絵話 -kaiwa-』は2022年夏中にアップデートを実施し、エピソードを追加予定。フリー版も公開される『幽絵-yuukai-』のほか、有償版限定となるオリジナルエピソード『絵話-kaiwa-』が追加予定だ。 
 

 
『絵話 -kaiwa-』を開発したのは、国内開発者の852話氏。これまでにも多数のフリーゲームを制作しており、ホラーゲーム以外にもビジュアルノベル『終末兄妹』『先輩が妹の最後の夏』などを発表している。今年3月には、「殺人の犯人に死刑を下す人間を選ぶ」というアドベンチャー『犯人を殺す人』の構想を発表しており、今後も多彩なジャンルで活動を続けていくようだ。 

『絵話 -kaiwa-』はSteam/BOOTH/itch.ioにてPC向けに発売中。Steamではローンチセールを実施しており、価格は通常価格が520円のところ、6月15日まで40%オフの312円で購入可能だ。 

Yuki Kurosawa
Yuki Kurosawa

生存力の低いのらくら雰囲気系ゲーマーです。熾烈なスコアアタックや撃ち合いを競う作品でも、そのキャラが今朝なに食ってきたかが気になります。

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