PS Storeにて『絶対不可能な道』なるゲームが増殖。PS4とPS5あわせて同じソフトが7本並ぶ


PlayStation Storeにて謎のゲームが7本並んでいるようだ。Twitterユーザーのれんか氏が指摘している。ゲーム名は『絶対不可能な道』。PS4版が3本、PS5版が4本並んでおり、かなりシュールな絵になっている。内容はほぼ同じ。何が起こっているのだろうか。


『絶対不可能な道』は海外では『Super Impossible Road』として展開されているゲームだ。近未来のSF世界を舞台に、メカニックなボールを操作。細いレールの上を転がったり、もしくは大胆なショートカットをはかったりしながら、ゴールを目指す。Steamでは2016年5月、iOSでは2019年9月、国内Nintendo Switchでは2021年12月配信。6月8日には国内PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けにはれてリリースされたわけだ。


しかしPS4/PS5版は奇妙なかたちでリリースされている。PS Storeでは『絶対不可能な道』とついたゲームのPS4版が3本、PS5版が4本リリースされている。価格や対応言語は変わらない。一体何が起こっているのか。URLを見ればなんとなく察しがつくかもしれない。

PS StoreのそれぞれのタイトルのURLは、/product/の後に型番がついている。ここで『絶対不可能な道』PS5版の型番に注目したい。4本あるPS5版は、それぞれUP/EP/HP/JPといった文言が先頭にきている。これはそれぞれリージョンを示す文言だ。UPはアメリカリージョンを意味しており、EPはヨーロッパリージョンを指す。HPはアジアリージョン。JPは日本リージョンだ。つまり、各リージョン向けに用意されたものが、一斉に日本のPS Storeに陳列されているわけである。


UP版については、北米のPS Storeで売られているものと同じだろう。というのも、北米ストアと日本ストアで同じ型番のものが売られているからである。しかし、なぜか日本のPS StoreではPS5版が、アメリカ/ヨーロッパ/アジア/日本版が売られており、PS4版はアメリカ/ヨーロッパ/日本版が売られている。他リージョン向けのゲームがそのまま日本で並んだ結果、混沌とした状況が生まれているわけだ。おそらくストアの申請時に何らかの不備があり、本来各リージョンで販売されるはずの7本が日本ストアに大集合してしまったと推測できる。


PS Storeは先日よりIARCレーティングでのリリースが可能となった。同レーティングによってさまざまなかたちでゲームが配信されるようになったが、『絶対不可能な道』はCEROレーティングを取得してのリリースなので、IARCの件は関係なさそうである。のちに修正されることが予想されるが、やや奇妙な出来事となった。もし開発/販売元を支援したければ、いまならば7本ゲームを買うことで、多大な支援ができることだろう。ちなみに販売元Rogue Gamesには、弊誌から本件について連絡済みである。

『絶対不可能な道』PS4/PS5版は、PS Storeで配信だ。Xbox/Nintendo Switch/PC/App Storeでも購入できる。



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