ゲームプロデューサーの橋本真司氏は、5月31日をもってスクウェア・エニックスを定年退職した。同氏が自身のTwitterアカウントにて報告したかたち。今後はいちゲームファンとして、スクウェア・エニックスのタイトルを応援していきたいと伝えている。
橋本真司氏は、『ファイナルファンタジー』や『キングダムハーツ』といった数々のシリーズタイトルをプロデュースした人物だ。橋本氏は、大学卒業後にバンダイへ入社。赤いメガネとゴールドの蝶ネクタイがトレードマークの三大ファミコン名人のひとり、「橋本名人」として同社営業を担当した。『ポケットザウルス 十王剣の謎』や『ドラゴンボール 大魔王復活』などには、キャラクターとしてゲーム内に登場したことでも知られる。その後の1991年にはバンダイを退社し、コブラチームを設立。のちに同社はスクウェア(現・スクウェア・エニックス)に買収され、ソリッドとなる。
その後1995年、橋本氏はスクウェア本社へと移籍。『ファイナルファンタジー』『キングダムハーツ』『フロントミッション』といった、さまざまなシリーズタイトルのプロデューサー/エグゼクティブプロデューサーを歴任した。とくに『ファイナルファンタジー』シリーズにおいては、2021年5月に至るまで、ブランドマネージャーとして数々のゲームイベントに登壇。世界中のゲームファンの前に姿を見せ、長年シリーズの普及に努めた。その後はスクウェア・エニックス・ホールディングス理事として、グループ事業への助言、および後進の育成などに携わっている。
今回の報告にあたり、橋本氏はビデオメッセージも公開。イベント会場などで直接ファンに向けて報告できなかったことを惜しみつつ、あらためて5月31日付けでスクウェア・エニックスを“元気に”退社する運びになったと伝えている。また今後は、いちゲームファンとしてスクウェア・エニックスのタイトルを心待ちにして遊びたいとコメント。ファンに向けて、別の立場にはなると思うが、イベント会場などで見かけた際は声をかけてほしいとメッセージを送っている。
なお今回の橋本氏の報告には、齊藤陽介氏や板鼻利幸氏、桜井政博氏や小島秀夫氏など、スクエニ社内外のさまざまなクリエイターから労いの言葉が贈られている。また国内外を問わず、多くのファンから感謝の言葉が寄せられた。それらの数えきれないメッセージからも、橋本氏の多大なる功績や愛される人物像がうかがえる。今後の橋本氏のさらなる活躍を祈念したいところだ。