株式会社ポケモンは6月1日、増田順一氏を会社に迎え入れたことを発表した。役職としてはチーフ・クリエイティブ・フェローになるという。
増田順一氏は、ゲームクリエイターだ。ゲームフリークの創立メンバーのひとりで、もともとはプログラマーとしてキャリアをスタート。ゲームフリークではプログラマーとしてだけでなく作曲家としても活動しており、ゲーム開発とゲームサウンド作曲の両方で『ポケットモンスター』の制作に尽力。『ポケットモンスター クリスタル』からはディレクターも務めておりゲーム開発全体を指揮した。ディレクターあるいはプロデューサー、そして作曲家として精力的に活動し『ポケモン』ゲームを開発し貢献し続けていた。
『ポケモン』の顔であった増田氏は、ゲームフリークに常務取締役として働いていたが、6月1日より株式会社ポケモンに入社するという。ゲームフリークは、あくまで『ポケモン』のゲーム本編を開発する会社。一方で株式会社ポケモンは『ポケモン』IP全体を管理する会社である。つまり、今後増田氏はゲームのみならずさまざまな『ポケモン』商品を見ていくことになるのだろう。
今後増田氏が就く役職は、チーフ・クリエイティブ・フェロー。フェローというと、任天堂の宮本茂氏はかつて代表取締役専務取締役クリエイティブフェローという役職で働いており、現在は代表取締役フェローとして活動している。宮本茂氏のように、事業全体をクリエイティブな観点で監修するようなポジションなのだろう。増田氏は株式会社ポケモン入社に際して以下のコメントを残している:
『ポケットモンスター ルビー・サファイア』から『ポケットモンスター X・Y』まではディレクターとして、そして『ポケモンGO』など、数多くのビデオゲームの開発に携わってきました。ポケモンファンの皆様には心から感謝しています。ここからは、ビデオゲームの枠を超えて、驚きと楽しさ、ワクワクを世界中の人々に提供していくとともに、人と人を繋ぎ、遊びの輪を広げ、より豊かな世界を生み出せるようチャレンジしますので、引き続き、応援をよろしくお願いします。
なお本日6月1日22時には『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の最新情報が公開される。増田氏は『ポケモン』本編には、新作含めてディレクターもしくはプロデューサーとして深く関わってきただけに、最新作の開発において増田氏がどのような立ち位置として絡むのかが注目されそうだ。