『FF10』のブリッツボール、なぜか「Star Wars」の世界で流行っていた。意外なかたちで

 

『ファイナルファンタジーX』(以下、FF10)に登場するスポーツ・ブリッツボールが「Star Wars」の世界で流行っていたようだ。ゲーム内の水中スポーツは意外なかたちで、その活躍の場を広げている。GamesRadar+が伝えている。

ブリッツボールは、『FF10』内で流行している人気スポーツだ。スフィアプールなる水球の中で、チームに分かれてボールを相手のゴールに押し込みあう。ゲームプレイとしてはミニゲームとして遊ぶことができ、位置取りやパラメータをチェックしながらコマンドを選択。タクティカルな攻防が展開されやりごたえバッチリの内容だ。スピラ内の人気スポーツであり、主人公のティーダは同スポーツのエース選手で、父親のジェクトも名選手。仲間となるワッカもまた選手兼コーチであるなど、『FF10』を語る上では非常に重要なスポーツとなっている。設定・ゲームプレイ両面で、プレイヤーにとっても印象深い競技になっているだろう。


そんなブリッツボールは、なんと「Star Wars」の世界に進出していたようだ。作家のMike Chen氏が明かしている。同氏は今月海外で発売された「Star Wars: Brotherhood」を著した人物。「Star Wars: Brotherhood」は、クローン戦争の時代にて、アナキン・スカイウォーカーとオビ=ワン・ケノービの2人を描く小説だ。同小説のなかにブリッツボールなるスポーツが登場する。地方の湖で繰り広げられ、大勢の人が遊ぶスポーツだ。『FF10』のブリッツボールを彷彿とさせるが、まさしく同ゲームのブリッツボールを参考にしているようだ。


Mike Chen氏はかつてNHL(ナショナルホッケーリーグ)のライターを務めており、その関係で水中でホッケーをするという仕組みのブリッツボールを大変楽しんだという。長時間をかけてリーグを優勝するなどやりこんでいたそうだ。そのブリッツボール愛から、著書に持ち込んでしまったようである。「Star Wars: Brotherhood」の物語はシリーズにとっての正史。つまり「Star Wars」の世界で、ブリッツボールが競技として存在することはシリーズを通じての事実になったわけだ。


ちなみにアメリカの米国特許商標庁で「BLITZBALL」で検索をかけた限りでは、スクウェア・エニックスが商標などをもっているわけではなさそうである。ブリッツボールの名前でそのまま登場するのは驚きであるが、使う上では障壁はないのだろう。「Star Wars: Brotherhood」への登場は、ブリッツボールおよび『FF10』の知名度向上に貢献することにもなった。

最近なにかと話題にのぼる『FF10』。約20年前のゲームとは思えないほどの盛り上がりだ。やはり同作にとって2022年は特別な年なのかもしれない。『FF10』は現行ハードでは、PS4/Xbox One/Nintendo Switch/PCなどでリマスター版がプレイ可能だ。