ゲーム会社サクセス、ハムスターのゲームが好調すぎて社内に「ハムスター課」ができる

サクセスは5月10日、社内に「ハムスター課」を設立した。経緯としては、同社のハムスターゲームの販売が好調という背景があったようだ。

サクセスは5月10日、社内に「ハムスター課」を設立した。ハムスターをメインにしたゲームやコンテンツを提供していくために作られたグループだという。経緯としては、同社のハムスターゲームの販売が好調という背景があったようだ。

サクセスは、東京に拠点を構えるゲーム会社だ。設立は1978年で、古くからゲーム事業を展開する老舗。現在も、ゲームの受託開発と販売の両方を推し進めている。最近の受託実績としては『Caligula2』の3Dモーションデザインや『The Pegasus Dream Tour』の複数ミニゲームを担当。販売としては、昨年『コットンロックンロール』を発売。また現在『METAL SAGA -叛逆の狼火-』を開発中でもある。そのほか、アミューズメント事業なども手がけている。ゲームに関することは幅広く手がけてきた同社が、5月10日に「ハムスター課」を作ったというのだ。


同グループでは、ハムスター好きが中心に集まっており、ハムスターをメインにしたゲームやコンテンツを提供していくという。サクセスの広報であるたくわん(ジャンガリアンハムスター )も、このハムスター課でも活躍するそうだ。しかし、どういう経緯でハムスター課ができたのか気になるところ。サクセスに詳細な話を訊いてみた。

まず、ハムスター課の設立における社内承認が、すぐに下りたのか訊いてみた。回答としては、社長をグループに引き入れたことにより、承認はすぐ下りたとのこと。ただし現在はあくまで課という名目のグループであり、サークルに近い存在。ハムスター“部”として組織図に載るような存在を目指しているとのこと。ちなみに、現在ハムスター課は18名となっており、年齢層は20代から50代と幅広い。サクセス社内にも動物好きのメンバーは多く、『ようこそ ひつじ村』のチームで動物園に行ったこともあるそうだ。

吉成 隆杜社長。1949年生まれで、現在73歳だという。吉成社長も動物が大好きで、チンチラを長く飼っていたそうだ。画像はサクセス公式ホームページより


しかし、動物好きというだけでハムスター課を設立したわけではないようだ。というのも、同社の展開するハムスタータイトルは好調なのだという。Nintendo Switch向けにパッケージ/ダウンロード向けに発売されたハムスター育成ゲーム『じゃんがりあん物語』の調子が良いそうだ。売上としては数千万円程度とのこと。ダウンロード版のゲーム本編が1000円、パッケージ版が2500円と安いことを踏まえると、なかなかの出色。一般的な育成シミュレーションゲームより好調な売れ行きとのことで、ダウンロード版はまだまだ毎月じわじわ売れているという。


またサクセスはiOS/Android向けに、ハムスター育成アプリ『なまはむ』を配信中。こちらは、ゲームイベントの出展以外はプロモーションなしで、ハムスターコンテンツのテストケースとして開発したゲームにもかかわらず、好調とのこと。累計DL数は45万を超えているそうだ。現在新作として『ハムスターの里』をiOS/Android向けに準備中。ハムスター画家GOTTE氏のグラフィックを盛り込み、『なまはむ』超えのDL数を目指しているようだ。


つまり、同社で現在展開しているハムスターゲームが好調で、かつ社内にハムスター好きが多いことから、ハムスター課が設立されたのだろう。たんなるグループではあるものの、特定の動物を専門的に扱う課が、ビジネス展開を踏まえて生まれたのが興味深い。なおNintendo Switchで発売された『じゃんがりあん物語』が、“想定ターゲット層以外の人にも幅広く親しまれた”ことも踏まえ、企画内容によっては今後コンソール向けにハムスターゲームを開発することも視野に入れているとのこと。ハムスター好きのゲーマーは、のんびりと期待してみるのもよさそうだ。


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Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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