高難度ヤドカリ・ソウルライク『Another Crab’s Treasure』発表。海底で拾ったゴミを背負い、強大なカニたちに立ち向かえ

Aggro Crabは5月11日、ソウルライクアクションゲーム『Another Crab's Treasure』を発表した。海底世界を舞台にする3Dアクションゲームだ。

デベロッパーのAggro Crabは5月11日、ソウルライクアクションゲーム『Another Crab’s Treasure』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)/Nintendo Switchで、2023年配信予定。Steamのストアページによると、ゲーム内は日本語表示に対応予定のようだ。

『Another Crab’s Treasure』は、海底世界を舞台にする3Dアクションゲームだ。本作の海では、ゴミの汚染によって「ヘドロ」という謎の感染症が発生してしており、海底王国は崩壊の危機に面している。そんななか主人公であるヤドカリのクリルは、自らが大切にしていた貝を何者かに奪われてしまう。クリルは貝を取り戻すために海底世界を冒険。やがて汚染された海に隠された暗い秘密をも暴くことになるという。

深く広大な海底世界には、昆布の森やサンゴ礁、砂の城で作られた街、あるいは底知れぬ暗闇の深海などのエリアが存在。クリルは、グラップリングフックのような装備も駆使しながら探索し、敵となるカニなどと戦う。カニはかなり多くの種類が登場するそうで、強大なボスもさまざま控えている。

本作は、『デモンズソウル』や『ダークソウル』の影響を受ける、いわゆるソウルライクゲームになるという。デフォルメされたカニにヤドカリが立ち向かうというコミカルな絵面ながら、難易度の高いバトルを特徴とする。ただ、アシスト機能で難易度を下げたり、逆に難しく調整したりもでき、幅広いプレイヤー層が楽しめる作品を目指して開発しているそうだ。


主人公のクリルは、フォークのようなものを武器にしている模様。そして強敵と戦う際には、ヤドカリとして貝殻を装備することが欠かせない。必ずしも貝殻である必要はなく、海底で発見できるゴミでも構わない。トレイラーなどでは、缶詰や空き缶、マグカップなどを装備する様子がみられる。そうしたアイテムで敵の攻撃から身を守るわけだ。装備できる“貝”は50種類以上登場するとのこと。

敵もまた海底のゴミを装備品としており、たとえばストローを槍にしたり、割り箸を剣にしたり、あるいはバランを防具にしたりするカニが確認できる。本作の海底世界では、落ちているゴミが貴重な資源になっているそうだ。

そんな強敵たちに対して、クリルはフォークで突くだけではない。「うま味」と呼ばれるスキルが用意されており、たとえばシャコの如く強力な攻撃を繰り出したり、オニイソメのような罠を仕掛けたりといったことが可能。こうしたうま味スキルは、冒険するなかで出会う海底の住人たちから教わることができ、多様な攻撃方法が存在するとのこと。


本作の開発元Aggro Crabは、廃オフィス探索アクション『Going Under』を手がけたことでも知られる。アートディレクターのNick Kaman氏によると、ゴミを背負うヤドカリを主人公にするゲームのアイデアを6年ほど温めてきたという。ただ、首を縦に振るパブリッシャーはいなかった。そんななか支援を申し出たのが、ゲーム専門ファンドのKowloon Nightsだったそうで、開発資金を得られたことでようやくアイデアが実現する運びとなった。

ナラティブディレクターのCaelan Pollock氏は本作について、『エルデンリング』や『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』のような歯ごたえある作品から影響を受けているとコメント。一方で、そうしたソウルライクジャンルにはまだ革新の余地があるはずだとし、先述した難易度調整機能や、ユーモア溢れる世界観を表現するビジュアル、キャラクター主導の物語要素などの本作の特徴を挙げている。同氏は、ソウルライクゲームファンにも、そうしたジャンルに馴染みのないプレイヤーにも気に入ってもらえるだろうとしている。

『Another Crab’s Treasure』は、PC(Steam)/Nintendo Switch向けに2023年配信予定だ。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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