“『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』続編は現行Nintendo Switchで動かすのは厳しそう”との一部メディアの報道は、ミスリードだった。発信者が困惑
ゲームの技術解析で知られるDigital Foundryは4月26日、この1週間の話題を振り返る番組「DF Direct Weekly」を放送。このなかで、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編に関する報道について言及した。それは同メディアの発言をもとにした報道だったが、思わぬかたちで報じられ困惑しているという。
報道の発端となったのは、今年4月4日に放送されたDF Direct Weeklyでの発言である。その週には、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』続編の発売延期が任天堂より発表された。これまで2022年内予定とされていたところ、2023年春発売にずれ込んだ。このニュースを受けてDigital Foundryは、これまでに公開された本作の映像を振り返っている。
この映像は、同メディアのスタッフにとって興味深いものだったそうだ。映像での、ボリュメトリッククラウドを用いた雲の表現はNintendo Switch向けゲームではほとんど見られず、また完璧なアンチエイリアスはPS5やXbox Series Xですら珍しいとコメント。前作からの向上が著しく、Nintendo Switchでの実機映像なのか、プリレンダリングした映像なのか、はたまた未発表のNintendo Switchの次期モデルで動作させているのかは分からないが、いずれであっても興味深いものであるとしている。
この発言を受けて、いくつかの海外メディアが報道。見出しには、「『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』続編は、Nintendo Switchで動作させるには荷が重いと専門家が言及」などの言葉が踊った。文脈としては、この映像は現行のNintendo Switchではなく、次世代機で動作しているのではないか、との推測を交えたものだった。ただし上述したようにDigital Foundryは、この映像をもとに具体的な推測や提唱をしていないため、こうした見出しは正確ではなくミスリーディングだとさえいえる。放送では、スタッフらはただ苦笑いするしかなかった。
ちなみに、バンダイナムコの原田勝弘氏によると、こうしたミスリードは海外取材あるあるだという(上のツイートは、Wii Uゲームパッドについてのエピソード)。Digital Foundryも思わぬ被害に遭ってしまい、放送にて説明する羽目になってしまった。
とはいえ同メディアは、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』続編の映像が非常に高品質(looking too good)であるという意見は変えていない。今回の放送では、Nintendo SwitchとWii U向けに発売された前作のように、続編も2世代のコンソールに向けて同時リリースされる可能性もあるかもしれないと述べている。肝心の次世代機が発表されていない以上は何ともいえないが、まずは作品についての続報に注目したいところだ。
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』続編は、2023年春に発売予定だ。