幼児退行対戦ゲーム『ドロボー幼稚園』Nintendo Switch版は5月5日発売にむけて前進中。アプデではギスギス幼稚園の脱却目指す


ソノリテは4月1日、『ドロボー幼稚園』のNintendo Switch版を5月5日に発売すると発表した。価格は1730円。4月中旬に始まったクラウドファンディングキャンペーンも成功を収め、同日に発売されそうである。


『ドロボー幼稚園』は、オンライン対戦ゲームだ。ルールはシンプル。アイテムを集めた数を競うのだ。プレイヤーが操作するのは、魔法の粘土でできた妖精ドロボー。ステージにはクレヨンやブロックなどのおたからと呼ばれるアイテムが多数散らばっている。プレイヤーたちはチームの仲間と協力しあいながら、制限時間内にできるだけ多くのおたからを収集するのだ。

ルールとしては、物を拾って自陣に入れるという単純なものである。一方で本作にはコミュニケーション要素も存在。具体的には、おすといったコマンドや、なでるといったコマンドが用意されている。ほかのプレイヤーをお邪魔したり、逆に優しく慰めたりできるわけだ。本作は「大人が三歳児になれるオンラインゲーム」とのコンセプトを掲げており、ふれあいコミュニケーションが導入されている。泣いているプレイヤーをなぐさめることでポイントが入るなど、物運び以外も重要だ。そのほか、ドロボーたちがかぶるぼうしを変化させるといった、コスメ要素も存在する。随所に幼稚園を思い起こさせるかわいらしいデザインが仕込まれており、かなりユニークなゲームに仕上がっている。


『ドロボー幼稚園』は、昨年12月にSteamにてリリースされた。その後制作チームは、かねてから要望が寄せられていたNintendo Switch版の開発に着手。紆余曲折を経て、5月5日発売にむけて開発が進んでいるという。またソノリテはNintendo Switch版のリリースにむけて、開発費集めとユーザー対話を兼ねた二度目のクラウドファンディングを開始。目標額の30万円を集めた。来月5日のNintendo Switch版発売への準備が着々と 進められている。

なおクラウドファンディングページでは今後の活動予定を明かしている。『ドロボー幼稚園』については、今後もアップデートが続けられるという。また、ゲームのテーマとしては「緊張へのアンチテーゼ」が掲げられている。そうしたゲームであるために、ユーザーとの対話を通じて社会情勢やストレスのかたちを分析し、アップデートに反映していくという。


また開発元は、一部支援者から「対戦要素が空気を悪くしている」という旨の意見が寄せられていることに言及している。本作では、物を自陣に入れることが主な目的となる。物を持ち運んでいる他プレイヤーを邪魔することが勝利につながる部分もある。そうした点を踏まえた指摘だろう。開発チームは、勝ち負けが強調されることは不本意だとし、「もっとかわいく、なかよく、いやされるようなコンテンツ制作とゲームバランスを目指す」と語った。Nintendo Switch版発売とアップデートを経て、どのように変化していくのだろうか。

『ドロボー幼稚園』は、Nintendo Switch向けに5月5日発売予定。Steam向けには現在配信中。一部機能が制限された無料版も配信されている。