パブリッシャーのPixmainは4月22日、一人称視点ホラー『No Return』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、発売時期は10月30日であるとIGNが伝えている。プレイ時間は3~4時間程度になるという。
『No Return』は一人称視点のサイコロジカルホラーゲームだ。現代の中国が舞台になっているほか、とある家族に起こった悲劇を題材にしている。主人公は、仕事から家族の待つ家に帰った一人の男。しかし帰宅した家は、なぜか終わらない廊下が続く異常な空間へと変貌を遂げていた。迷宮をさまようにつれ物語が紐解かれ、主人公は謎を解き明かし、ばらばらになった記憶をつなぎ合わせようとする。
主人公は、幻想と現実が溶け合った不思議な空間をさまよい、一体何が起こっているかの手がかりを探し求めることになる。本作では没入感のある体験が特徴になるという。高品質に再現された環境やサウンドエフェクトによって、まるで覚めない夢の中をさまよっているような感覚をもたらすそうだ。トレイラーでは、温かな家庭の風景が見られる一方、廃墟のような廊下を何度も通る場面が見受けられる。こうした不思議な空間を繰り返し行き来することで、ヒントを探っていくのだろう。
またゲームのなかでは、中国の民話にもとづいた要素が導入されており、生者と死者をつないでいるのだという。これらはステージ内で直面するパズルのヒントにもなっているそうだ。パズルを解くことで、過去の貴重な記憶が解放されるとのこと。本作では、脱出できない、家に帰れない主人公というコンセプトを強調。終わらない廊下は何度も通り抜けるうちに、新たな要素によって姿を変えていくという。『サイレントヒル』などのホラークラシック作品からインスピレーションを得ているそうだ。
『No Return』では、壊れた家庭についての物語が語られるとのこと。記憶の断片を集めるにつれ、すべての記憶が喜ばしいものではないことが明らかになっていくそうだ。開いた傷口から何度も絆創膏を引きはがすかのように、残酷で苦痛を伴う体験が待っているという。
IGNによれば、本作を制作するBlameTechは6名からなる開発チーム。中国の杭州市にて、Lisen Wang氏とYuxuan Gao氏によって立ち上げられた。チームメンバーはVancouver Film Schoolの同級生であり、テンセントやNetEaseでの勤務経験も経て、インディーゲーム制作に乗り出したとのことだ。映像センスや、大手企業で培った技術力についても期待したい。
『No Return』はPC(Steam)向けに10月30日発売予定だ。