『ウルティマ オンライン』元開発者のスタジオ、約32億円以上の資金を調達。新作MMOを開発へ


デベロッパーのPlayable Worldsは4月21日、2500万ドル(約32億円)以上の資金をKakao Gamesなどから調達したと発表した。獲得した資金は、現在手がけているMMOゲームの開発や、それに携わるスタッフを雇用するために使用するとのこと。

Playable Worldsは、『ウルティマ オンライン』や『Star Wars Galaxies』などのMMO RPGを手がけたRaph Koster氏と、史上初めて100万人以上のプレイヤー数を達成したとされるオンラインゲーム『MadMaze』の開発者Eric Goldberg氏が2018年に設立。これまでに1000万ドル以上の資金を調達しており、今回さらなる出資を得たかたちだ。

同スタジオが開発中だというMMOゲームについては、まだ正式には発表されておらず、全貌は明らかではない。ただ、“クラウドネイティブのサンドボックスMMO”になるということは、かねてより言及されている。シミュレートされた世界のなかでユーザーが生活し、またユーザー主導の経済が存在する作品だという。バトルやクラフト、探索など、ユーザーのあらゆる要求に応え、コミュニティを重視するとも。また、以前公開されたコンセプトアート(上のツイート)では、ウサギのような姿のカラフルな架空の動物が描かれており、ファンタジー色のあるゲーム世界となることがうかがえる。

クラウドコンピューティングを活用しながら、相互に接続されたマルチバースを構築することも視野にあるようだ。Eric Goldberg氏は、そうしたマルチバースがゆくゆくは実世界とも繋がり、メタバースとして展開されるようになるだろうと述べている。

Raph Koster氏は、今回さらなる資金を調達できたことで、リッチなシミュレーションや持続的なオンライン世界、そして奥深いソーシャルメカニズムにて構成される、より奥深いゲーム体験を提供することに注力できるとコメント。またKakao GamesのCEO Kyehyun Cho氏は、MMOゲームにおける革新を加速させたいと、今回の投資の狙いを語っている。投資の決断の背景には、Playable Worldsが実装し証明した技術があるとのこと。どのような作品が開発中であるのか、正式発表が待たれるところだ。