『ポケモン』類似ゲームのバトルが今熱い。国内では『ネクソモン』が発売も、世界では『コロモン』人気の兆し
『ポケモン』類似ゲーム2本が今、注目を集めている。モンスター育成RPG2作品が、数奇にも同じタイミングでリリースされた。同ジャンルでは現在、盛り上がりが見られるのだ。
国内でにわかに注目を集めているのは、『Nexomon(ネクソモン)』である。『ネクソモン』は、モンスター育成RPGだ。プレイヤーは世界各地を旅し、自然に生息するモンスターであるネクソモンを捕獲。育成したり進化させたりしながら、チームを組んで戦っていく。プレイヤーは自由にフィールドを動き回れるほか、戦いはターン制となっており、相性などを考えながらワザを選択するのだ。
同作は、カナダのスタジオVEWO Interactiveが開発。まずはスマホ向けにリリースされ、その後ブラッシュアップ。PCおよび海外コンソールで配信されていた。このたび日本語に対応し、パブリッシャーPQubeにより 、3月にNintendo Switch/Xbox Series X|S版が、4月にPS4/PS5版が国内配信された。続編としては、『ネクソモン: 絶滅』が展開されている。『ポケモン』類似タイトルとしては、比較的リッチに作られているため、国内でも『ネクソモン』は一部の注目を集めているようである。
一方で、4月にはもうひとつの類似タイトルがリリースされた。『コロモン(Coromon)』である。同作はオランダのスタジオTRAGsoftが開発。PCおよびモバイルで展開予定となっており、4月1日にはSteam版が発売されている。『コロモン』もまた、フィールドを探索し、モンスターを捕獲および育成するスタイルを採用している。さまざまなバイオームを探索し、コロモンたちと共にバトル。ときには複数のコロモンたちと戦うなど、特殊なバトルシチュエーションも用意されている。
小規模スタジオの完全新作であるものの、Steamでは根強くプレイされている。Steamの同時接続者としては、2000人前後をキープしている(SteamDB)。レビューも約900件 が寄せられ、ステータスも「非常に好評」。上々のスタートだろう。Steamの同時接続のピーク数では、『ネクソモン』シリーズを大きく上回る好調っぷりだ。
『ネクソモン』も『コロモン』も、たんに『ポケモン』をまるまるコピーした作品ではなく、それぞれ独自の要素が盛り込まれている。たとえば、『ネクソモン』は、わざは使用回数ではなくスタミナを管理する形式。ネクソモンの種類ごとにレアリティが設定されているなど、細かいながらも独自のデザインが搭載。『コロモン』については、難易度設定項目が存在し、難易度によって体験が変わる。戦闘時は同様にスタミナを意識する必要があったり、育成においては個体ごとの成長幅も大きいなど、やはり独自のエッセンスが盛り込まれている。
最近になり『ポケモン』類似ゲームは増加しつつあり、MMO要素を取り入れた3Dのモンスター育成ゲーム『Temtem』については1か月で50万本を売り上げた。ジャンルとしての市場は大きいということである。そうした背景もあり、モンスター育成RPGの開発に乗り気 になるスタジオもあるだろう。『ネクソモン』はすでに国内販売されているほか、『コロモン』については日本語に対応。日本市場を意識していることがうかがえる。本家『ポケモン』も新作はオープンワールド化され進化が進むなか、類似ゲームはどのような歩みを見せるのか、気になるところである。
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