PS4/PS5『グランツーリスモ7』ユーザーからの不満の声を受け開発元が謝罪。イベント報酬増額などをおこなうアプデを実施へ

ポリフォニー・デジタルの代表・山内一典氏は3月25日、『グランツーリスモ7』向けに今後予定しているアップデート情報を公開。また、先日実施したリワードデザインの調整に関して、プレイヤーに謝罪している。

ポリフォニー・デジタルの代表・山内一典氏は3月25日、PS4/PS5向けに販売中のリアルドライビングシミュレーター『グランツーリスモ7』向けに今後予定しているアップデート情報を公開。また、先日実施したリワードデザインの調整に関して、プレイヤーに謝罪している。
 

 
『グランツーリスモ7』においては、発売前におこなわれたメディアレビューにおいては非常に高い評価を獲得。しかし、レビュー集積サイトMetacriticに投稿されたユーザーレビューでは、現時点で1.5(10点満点)という、ソニーの歴代タイトルのなかでもっとも低い評価となっている。

多数の不評が投じられた要因としては、3月16日から実施されたサーバーメンテナンスにより、長時間にわたって本作の多くの要素がプレイ不可となったことがあるが、もうひとつには先述したリワードデザインの調整があった。ワールドサーキット内のイベントの報酬金額が、走行時間と難易度に合わせて調整され、結果的に同じ金額を稼ぐには以前より多くの時間がかかることとなった。そして、少額課金にてクレジット(ゲーム内通貨)を購入してもらうための調整ではないかと推測したファンが、Metacriticでのユーザーレビューというかたちで怒りをぶちまけたのだ(関連記事)。

今回山内一典氏は、「このような事態が皆さんの期待する『グランツーリスモ』の体験ではない」ことを理解しているとし、事前に明確な説明をせずリワードデザインへの調整を加えたことなどについて、「皆さんに大変ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます」と謝罪した。

これに伴い、今回影響のあった可能性のあるプレイヤーに対しては、無償ゲーム内クレジット1億クレジット分をお詫びとして提供するとのこと。対象者は、4月25日までにゲームにログインすることでクレジットチケットを受け取れるそうだ。
 

 
先の調整アップデートについては、ワールドサーキットイベントの一部において、一貫性に欠けていたリワードの問題を修正するためのものだったとのこと。そして、意図したバランスを再構築し、実際のゲームプレイにかける時間に見合った報酬を提供するためには、レースおよびリワードシステム全体を見直す必要があるとし、4月上旬に大きなアップデートをおこなうと発表。以下の内容が示された。
 

 
・ワールドサーキットの後半のイベントで、平均約2倍のリワードの増加
・サーキットエクスペリエンスをオールゴールド、オールブロンズでクリアした際の高額なリワードの設定
・オンラインレースでのリワードの増額
・合計8イベントの1時間耐久レースをミッションに追加。また、これらのイベントにはより高額なリワードを設定
・プレイヤーウォレットの無償ゲーム内クレジット上限を20億クレジットから100億クレジットに増額
・一度に表示されるユーズドカー及びレジェンドカーの台数増加
 

 
多くの面でリワードの増額が図られる様子だ。山内氏は、このリワード体系の再構築により、ゲーム全体に渡ってよりフェアな報酬が得られ、本作の奥深さを楽しんでもらえるだろうとした。
 

 
また、さらに先のアップデートの計画についても言及された。まず4月下旬までのあいだには、新しいクルマとコースレイアウトの追加、その他の修正をおこなう追加アップデートなどを、数回実施する予定とのこと。また日程は未定ながら、以下のようなアップデートも計画しているそうだ。
 

 
・ライブサービスとしての成長に伴う期間限定のリワード増加
・ワールドサーキットへの更なるイベント追加
・24時間レースを含む、ミッション・イベントの追加
・オンラインタイムトライアルモードの追加および、トップタイムとの差によるリワード獲得
・クルマの売却を可能にする
 

 
クルマを売却できない点についても、ユーザーから不満の声が上がっていたものであり、今後仕様が変更されるようだ。山内氏は最後に、「コミュニティーの声に耳を傾け、皆さんと一緒に最高のレース体験を作っていきたいと考えています」と述べている。

『グランツーリスモ7』は、PS4/PS5向けに販売中だ。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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