CD PROJEKT REDが『ウィッチャー』シリーズ新作開発を表明。ゲームエンジンはUnreal Engine 5を採用へ

 


CD PROJEKT REDは3月22日、『The Witcher(ウィッチャー)』シリーズの新作を開発中であることを明らかにした。また、Epic Gamesと提携し、Unreal Engine 5にて開発することも発表している。

『ウィッチャー』は、作家Andrzej Sapkowski氏の小説をもとに、CD PROJEKT REDが手がけるRPGシリーズだ。2007年に第1作が発売され、その後『ウィッチャー3 ワイルドハント』までリリース。2021年4月時点でシリーズ累計5000万本以上を販売し、『ウィッチャー3 ワイルドハント』だけで3000万本以上を売り上げている。シリーズでは、怪物退治を生業とするリヴィアのゲラルトを主人公とするダークファンタジーが描かれ、Netflixでドラマ化されたことでも話題となった。

今回の発表においては、『ウィッチャー』シリーズを象徴するメダルとともに「A New Saga Begins(新章が幕を開ける)」と記されたイメージが公開。新作のゲーム内容については、まだ一切が伏せられている状況だ。

一方で、開発元CD PROJEKT REDは『ウィッチャー2 王の暗殺者』以降、独自のゲームエンジンREDengineをベースに開発をおこなってきたが、新作ではUnreal Engine 5での開発に移行することが明らかにされた。Epic Gamesとは、複数年に渡る技術的パートナーシップを締結しており、UE5およびそれ以降のバージョンの開発における技術提携もおこなうという。CD PROJEKT REDのCTO Paweł Zawodny氏は以下のようにコメントしている。

CD PROJEKT REDは、社内的な運営方針を刷新する取り組み“RED 2.0”のコア要素として技術力の強化を挙げており、Epic Gamesとのパートナーシップもその一環です。一般的なライセンス契約を結ぶだけではなく、長期にわたるパートナーシップを前提に両社は話し合いを進めてきました。新タイトルの開発において、可能な限り早い段階で技術的指針を決定することは何よりも重要です。

私たちはこれまで、新しいタイトルに取り組むたびにREDengineを最適化すべく、多くのリソースと労力を費やしてきました。Epic Gamesとの技術提携により、最先 端のゲーム開発ツールを利用できるようになることはもちろん、これまで以上に開発期間が計算しやすくなり、効率も上がることになるため、さまざまな面での改善が期待できます。今後 Unreal Engine 5 を使用して、最高のゲームを開発できることを大変うれしく思います。

また、Epic Gamesの創設者兼CEOのTim Sweeney氏は以下のように述べている。

Epicでは、さまざまなチームが圧倒的なスケールとリアルさを追求したダイナミックなオープンワールドを生み出せるよう、Unreal Engine 5の開発を手掛けてきました。この大変光栄なCD PROJEKT REDとのパートナーシップを通じ、インタラクティブなストーリーテリングとゲームプレイの新境地を目指せると同時に、開発コミュニティ全体にも長期的な利益をもたらすことができると信じています。

『ウィッチャー』シリーズ新作の発売時期や対応プラットフォームなどは未定。続報を待ちたい。なお、今後発売が予定されている『サイバーパンク2077』の拡張コンテンツに関しては、引き続きREDengineを用いて開発するとのことである。