国境を旅するADV『Road 96』がPlayStation/Xbox向けに国内発売決定。複数の若者の選択が、世論や国家をも変えていく

 

パブリッシャーのKoch Mediaは2月11日、ロードトリップアドベンチャー『Road 96』をPS4/PS5およびXbox One/Xbox Series X|S向けに、2022年内に国内発売すると発表した。なお同作の発売日・予約開始日は、近日中に発表される。


『Road 96』の舞台は、アメリカ南西部の高地砂漠を彷彿させる架空の国ペトリア。時は1996年夏、主人公は同国で生まれ育ったとある若者だ。独裁主義を貫く我国家には、国民の言論の自由は存在せず、混迷の底をさまよっていた。「もっと自由に生きたい」そんな思いが、若者を国外逃亡へと駆り立てることになる。腐敗した社会から逃れるように 、見知らぬ国境をロードトリップしつつ、若者と世界の運命をプレイヤーは導いてゆくのだ。

ペトリアの国境へ向かう手段はひとつに限らない。ヒッチハイクに加え徒歩での移動、果ては盗んだ車で走り出すこともできる。もちろん、プレイヤーの選択にはそれ相応の結果が付きまとう。プレイヤーは自身のモラルと葛藤しながら、自分だけの旅路を切り開いていくのだ。ペトリアの大地には、レトロなダイナーや錆びれたガソリンスタンドなどが点在。多様なロケーションに立ち寄りつつ、辛い過去をもつトラックドライバー、天才ゲームクリエイター青年といった、個性的な人物に出会いながら目的地を目指していく。

若者の物語はプレイヤーの選択により、あらゆる形で幕を閉じる。無時国境を超える、帰宅する、捕まる、あるいは死亡することによって。何らかの結末を迎えた後、別の若者に視点は移り物語は続く。複数の若者を導いていく過程で月日は流れ、大統領選挙の日が目の前に迫る。ペトリアの運命を変えるかもしれないこの重大な行事の日に、一体何か巻き起こるのか。そしてペトリアの運命やいかに。すべてはプレイヤーの選択と若者たちの世論により決定されるのだ。また本作は、自動生成される物語が特徴。無数に用意されたイベントが、時間と場所を変えてランダムに登場することで、それぞれのプレイヤーは十人十色の体験を味わえる。


フランスに拠点に置く開発元のDigixArtは、2015年に設立されたスタジオだ。同スタジオはこれまで音楽ゲーム『Lost in Harmony』や、第一次世界大戦を舞台としたADV『11-11 Memories Retold』を開発。『Road 96』においては、2021年11月に開催されたINDIE Live Expo Winter 2021にて、INDIE Live Expo Awardsの大賞を受賞。Steamのユーザーレビューでも「非常に好評」を獲得しており、本作は高い評価を得ていることがうかがえる。

また本作は、パソコンメーカーHPの製品ブランドOMENからサポートを受けて開発が進められたことでも知られている。同ブランドの公式アプリをPCにインストールすれば、ゲーム内で有利な能力が手に入るという珍しいプロモーションをおこなっていた。今回新しいコンソールにて『Road 96』が発売されることに関して、DigixArtのCEO兼クリエイティブディレクターのYoan Fanise氏は、「コンソール機のプレイヤーの皆様に本作を体験してもらえると思うと、とてもワクワクします。他にはないロードトリップ体験をぜひお待ちください」と喜びのコメントを残した。

『Road 96』は、PS4/PS5およびXbox One/Xbox Series X|S向けに2022年内に発売予定。価格や発売日は後日発表される。なお同作は、現在PC(Steam/Epic Gamesストア/GOG.com)/ Nintendo Switch向けにダウンロード版が配信中。本作は日本語に対応している。