Activision Blizzardは2月3日、2021年度第4四半期および同年度の業績を発表した。このなかで同社は、今年発売予定の『Call of Duty』シリーズ最新作は、傘下デベロッパーのInfinity Wardが開発中であることを明らかにした。
Infinity Wardは、『Call of Duty』シリーズを生み出したデベロッパーとして知られ、同シリーズ作の開発において中心的な役割を果たしている。現在同シリーズは、『CoD: Black Ops』シリーズを中心に担当するTreyarchと、『CoD: WWII』などを手がけたSledgehammer Games、そしてInfinity Wardが持ち回りで開発を担当。2020年にTreyarchの『CoD: Black Ops Cold War』が、2021年にSledgehammer Gamesの『CoD: Vanguard』がリリースされており、今年の新作をInfinity Wardが手がけるのは順当だといえそうだ。
Infinity Wardの前作は、2019年発売の『CoD: Modern Warfare』だった。2007年に発売された『CoD 4: Modern Warfare』のリブート版として開発され、同シリーズおよび販売元Activisionにおける当時の売上記録をいくつか達成するなど高い評価を得た。また同作と連携するかたちで、基本プレイ無料のバトルロイヤルゲーム『CoD: Warzone』をリリースしたことも話題となった。
*『Call of Duty: Modern Warfare』のトレイラー
今回の発表では、今年発売のシリーズ最新作をInfinity Wardが開発するとされた。また『CoD: Warzone』のゲーム体験の開発についても、同スタジオが主導するとのこと。『CoD: Warzone』は、同シリーズの新作のコンテンツを取り入れながら、開発サポートを担うRaven Softwareによって運営が続けられている。このスタイルを継続するということだろう。
気になるシリーズ最新作の内容については具体的なことは明かされていないものの、Infinity Wardは業界をリードする革新性と、幅広い人々にアピールする舞台設定をもつ、同シリーズの歴史においてもっとも野心的な計画に取り組んでいると言及された。また先のツイートにあるように、同スタジオ自身は“新たな世代”の『Call of Duty』がやってくるとコメントしている。
海外では、新作の一部内容や、連携する『CoD: Warzone』の展開についてさまざまな噂が飛び交っているようだが、正式発表に期待したいところである。近年の作品の傾向からすると、8月には発表されるかもしれない。
なお、Activision Blizzardの業績発表ではほかに、『Call of Duty』シリーズからの収益は前年同期比で減少していると報告された。『CoD: Vanguard』の売り上げが前作を下回ったことや、『CoD: Warzone』のエンゲージメントが低下したのが影響しているとのこと。一方で、ゲーム内でのプレイヤーの消費は、『CoD: Warzone』のローンチ以前と比べると大きく増加しているとも報告されている。こうしたタイトルの運営や、シリーズの未発表作品を手がけるために、スタジオの規模を拡大していくことも明らかにされた。
Blizzard側としては、『World of Warcraft』や『Hearthstone』に向けた新たなコンテンツの提供を2022年内に予定しているという。さらに、『Warcraft』をもとにしたモバイル向け新規コンテンツを、同シリーズとして初めて展開する計画だという。また開発中の『Diablo』や『オーバーウォッチ』タイトル(『ディアブロ IV』と『オーバーウォッチ2』のことを指していると思われる)に関しては、力強い進捗を見ていると言及された。