デベロッパーのStray Bombayは1月29日、現在早期アクセス配信中のFPS『The Anacrusis』について、累計プレイヤー数が20万人を突破したと発表した。本作は今年1月14日にPC(Steam/Microsoft Store)/Xbox One/Xbox Series X|S向けにリリースされており、約2週間での達成となる。
『The Anacrusis』は、最大4人での協力プレイに対応するFPSだ。舞台となるのは、遠い未来における巨大な宇宙船内。何らかの事故により立ち往生していたところ、エイリアンの大群に襲われ、4人の生存者が立ち向かうこととなる。武器にはさまざまな種類の銃が登場するほか、敵の動きをスローにしたり、敵を寄せ付けないバブルシールドを張ったりなどのスキルも用意。ゲームを進めるなかで入手できる。
また、AI Driverというシステムにより、武器や各種アイテムの配置、敵のスポーン、ボスの行動などさまざまなゲーム要素が、プレイヤーのスキルレベルに応じて調整されることが特徴だ。開発元Stray Bombayは、かつてValveにて『Left 4 Dead』などに携わったChet Faliszek氏が共同設立者となっており、同作のAI Directorから影響を受けた要素といえそうだ。
一方で、レトロフューチャーな世界観が本作独特の雰囲気を生んでいる。本作はシーズン制にて運営され、登場キャラクターと収録エピソードによって、エイリアン襲撃の謎を追っていく。
今回の発表にあったように、本作は配信開始から約2週間でプレイヤー数が20万人を突破した。かなり大きな数字となっているが、Steam版の同時接続プレイヤー数を見てみると、ローンチ直後に約270人を記録して以降は徐々に減少し、その後はずっと二桁で推移している(SteamDB)。あくまで同じタイミングでプレイしている人の数値であるものの、累計プレイヤー数の多さに見合っているようには見えない。
実は本作は、サブスクリプションサービスXbox/PC Game Passにも提供されており、こちらでプレイしているユーザーがかなり多いと推測できそうだ。開発元もこの点を認めており、このような偏りが出ること自体は当初から想定していたことだったと語る。また、本作はクロスプレイに対応していることから、どのプラットフォームでプレイしたとしても、そうした偏りがゲーム体験に影響することはないとも述べている。
率直にいって本作はSteamではあまり盛り上がっていない様子だが、そうしたタイトルでも、Xbox/PC Game Passによってこれだけのプレイヤーを集められるというのは興味深い。普段Steamで遊ぶユーザーがPC Game Passにてゲームを遊んでいる可能性もあるだろう。今後は、同サービスなどで本作に触れたプレイヤーを繋ぎとめ、また新規プレイヤーをさらに獲得していくことが求められそうだ。
本作について開発元は、早期アクセス配信を9〜12か月間程度おこない、今年第4四半期に正式リリースする計画だと案内している。この間には、エピソードやゲームモードを追加するほか、AI Driverやウィークリーチャレンジ、UIなどの改善をおこなうとのこと。
また今回の発表に際しては、早期アクセス配信により数多くの問題点を確認できたとし、随時修正していく考えを示している。今週中にはコンソール版向けのパッチも配信予定。Xbox Series Xでの4K解像度プレイが、より滑らかになる内容も含まれるそうだ。また、ポジティブなことであれネガティブなことであれ、あらゆるフィードバックを歓迎しているとして、コミュニティと一緒に本作を作り上げていく方針を語っている。
『The Anacrusis』は、PC(Steam/Microsoft Store)/Xbox One/Xbox Series X|S向けに早期アクセス配信中だ。Xbox/PC Game Passにも提供されている。ちなみに、本作は現時点では日本語には対応していないが、ファミ通の編集者ミル☆吉村氏によると、ローカライズするかどうかは早期アクセス配信中の反響次第とのことである。