Blizzard Entertainmentは1月25日、同社が新たなサバイバルゲームを開発していると発表した。新規のユニバースで展開したいといい、新たなIPを確立しようとしているようだ。
Blizzardの発表によれば、新たなサバイバルゲームはPCおよびコンソール向けに展開するという。同作について詳しいことは明かされていないものの、2枚のコンセプトアートが公開されている。1枚は、鬱蒼と茂る森の出口に二人の人が立つ場面。出口の向こうには広大な平原と城らしき建物が見える。一方、反対側には打ち捨てられた自転車や、ビル街の影も見られる。現代世界とファンタジーが融合したような世界観が展開されるのかもしれない。また、もう1枚の画像では、毛皮の衣をまとった女性らしき人物が登場。矢筒を背負い、森のなかの足跡を探っている様子だ。おそらく狩人のような役割を負って登場するのだろう。
今回の発表に合わせ、Blizzardはプロジェクトに参加する新たなスタッフを募集している。もっとも募集枠が大きいのがアート部門で、環境アーティスト・キャラクターアーティスト・テクニカルアーティスト・VFXアーティスト・キャラクターコンセプトアーティストの応募を受け付けている。デザイン部門では、レベルデザイナーを募集。そしてエンジニアリング部門では、エンジン・オーディオ・サーバー・ツールについてソフトウェアエンジニアを募集している。
Blizzardにてヘッドを務めるMike Ybarra氏は、すでに何時間も新プロジェクトのサバイバルゲームをチームとともに遊んだとコメント。チームのビジョンや、没入できる新たな世界をプレイヤーに紹介できることに興奮していると伝えた。また本件については、海外メディアBloombergのジャーナリストJason Schreier氏も言及。Blizzardの内部事情に詳しいSchreier氏によれば、会社に不満をもっているスタッフについても、新プロジェクトのゲームやチームに対しては絶賛していると伝えている。新たに展開されるサバイバルゲームは、Blizzard社内で高い評判を獲得しているようだ。
Activision Blizzardでは2021年7月より、セクハラなど社内の差別問題に関する訴訟・告発が相次いでいた。『オーバーウォッチ 2』や『ディアブロ IV』などの発売に懸念が寄せられるなか、今年1月にはマイクロソフトがActivision Blizzardの買収を発表。約8兆円での買収が合意され、Xbox事業を率いるPhil Spencer氏の傘下に入ろうとしている。新たな体制が構築されるなか、今回の発表に至ったわけだ。騒動を受けては、一部ベテランスタッフがBlizzardを離れたとも伝えられている。どのような新規IPを築き上げるのか注目したいところだ。