『Battlefield 2042』の「Battlefield Portal」にてゾンビモードが注目プレイリストから削除。XPファーミングに利用されスピード撤去
Electronic Artsは1月21日、『Battlefield 2042』の「Battlefield Portal」にて提供していたコミュニティ制作ゲームモード「Zombie Survival」を、注目プレイリストから削除したと発表した。代わりに「Gun Master 2042」を追加している。
「Battlefield Portal」は、『Battlefield 2042』や過去のシリーズ作を含む装備・勢力・マップなどのコンテンツが用意され、プレイヤーが独自のゲームモードを作成・共有できるコミュニティー主導のプラットフォームだ。カスタマイズできる項目は幅広く、ロジックエディターにてさらに詳細を詰めることも可能。そうして作成されたカスタムゲームモードのうち、公式に選出されたものがトップページの注目プレイリストに掲載される。
今回削除されたゲームモード「Zombie Survival」は、YouTuberのStoneMountain64氏が作成した、いわゆるゾンビモードだ。ゾンビ代わりとなったCPUの兵士が次々に襲い来るなか、60分間経って救援が来るまで、あるいは分隊が全滅するまでゾンビを倒し続けてスコアを競うというもの。ゾンビ兵士は銃を所持していないが、足音もなく四方八方から大群で襲ってくる。
ゾンビモードは人気のテーマのひとつのようで、「Battlefield Portal」では似たゲームモードがいくつか作成されている。ただ「Zombie Survival」については、注目プレイリストに選出されたことで、ある問題が浮上することとなった。XPが稼ぎ放題となっていたのだ。
通常公開されているカスタムゲームモードにおいては、獲得報酬に一定の制限が設けられている。たとえば、獲得できるプレイヤーXPは1分あたり300XPまで。マスタリーの進行も制限され、カスタムされた項目によっては無効となる。一方で、注目プレイリストのゲームモードにはそうした制限が存在しない。
そして「Zombie Survival」では、大量のゾンビ兵士を倒していくゲームプレイであること、またゾンビ兵士に襲われにくい場所に弾薬箱とともに陣取るなどすることで有利に進められるという点もあって、XPのファーミングに勤しむプレイヤーが続出することとなった。獲得したXPにより装備品のアンロックなどがおこなわれ、「Battlefield Portal」以外のモードにも反映される。つまりゲームバランスとして歪な状態になっていたわけだ。
本作の開発に携わるRipple Effect Studios(旧DICE LA)のシニアデザインディレクターJustin Wiebe氏は、「Zombie Survival」についてはポテンシャルを感じたとしつつ、XPの進行などを改善させることに注力するうえで、削除する必要があったとコメント。将来的には、通常のゲーム進行に沿うかたちに修正することを示唆している。また、今回のような問題を再発させないよう、(注目プレイリストの)審査プロセスを厳格化したことを明らかにした。
「Zombie Survival」は、注目プレイリスト入りから程なくして削除された結果となった。これを受けてRedditなどのコミュニティでは、ファーミングを堪能した人、“祭り”に参加する間もなかったと嘆く人、あるいはWiebe氏も言及した審査体制に疑問符を投げかける人などがみられる。いずれにせよ、今後は一定の基準に照らして厳格に審査されることとなるだろう。
『Battlefield 2042』は、PC/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに販売中。なお、1月20日にはアップデート3.2が配信。バグ修正や安定性の改善などが実施された。また2月には、スコアボードのUI刷新や、プレイの快適性の改善に焦点を当てたアップデートが予定されている。