ソニー・インタラクティブエンタテインメントは1月15日、『ゴッド・オブ・ウォー』のPC版をSteam/Epic Gamesストアにて配信した。本作は、Steamのユーザーレビューにて「圧倒的に好評」を獲得するなど、さっそく高評価を得ているようだ。
『ゴッド・オブ・ウォー』は、SIE傘下のSanta Monica Studioが手がけたアクションアドベンチャーゲームだ。シリーズとしては現時点での最新作にあたり、2018年にPS4向けに発売され、2021年8月時点で1950万本以上を売り上げている。本作では、ギリシャ神話の神々への復讐劇が描かれた従来作とはうって変わり、主人公クレイトスは北欧神話の神々が司るミズガルズの地へと向かう。また息子のアトレウスも登場し、両者が連携するゲームプレイも特徴のひとつだ。
今回配信されたPC版では、4K解像度や21:9のウルトラワイドスクリーンへの対応のほか、高解像度のシャドウやスクリーンスペースリフレクションの向上、GTAOやSSDOによるアンビエントオクルージョンパイプラインの強化など、PC向けならではのビジュアルの強化を実施。マウス&キーボードでのプレイにも対応する。また、NVIDIAのDLSSやReflexもサポートしている。
本作のローンチ初日の、Steam版の同時接続プレイヤー数のピークを見てみると約6万5000人だった(SteamDB)。これは、Steam全体で見るとトップ20以内に入る位置であり、シングルプレイゲームに限ると一二を争う数字である。好調な売れ行きであろうことがうかがえる。
また本稿執筆時点で、Steamのユーザーレビューでは97%が好評とする「圧倒的に好評」を獲得。レビュー集積サイトMetacriticのメタスコアでも、93と非常に高いスコアとなっている。100点満点をつけるメディアもかなり多い。PS4版の時点で同程度の高評価を得ていた作品だが、それを忠実に移植し、さらにPC向けの最適化が加わったことなどが評価されたようだ。また、ハイエンドPCでなくとも快適に動作する点も好印象となった様子である。
ゲームの技術解析でおなじみのDigital Foundryも、本作の移植のクオリティについては、オリジナル版を超える体験を得られるグラフィック設定を用意した点を含め、見事であると絶賛。同メディアとのインタビューに答えたSanta Monica StudioのMatt DeWald氏によると、PC移植にて目指したゴールとしては、素晴らしいコンテンツを強調し、可能な限り向上させながらも、システムやエンジンを作り直すことはしないというものだったそうだ。そして、主要な開発作業をデベロッパーのJetpack Interactiveに依頼し、計2年ほどをかけて少人数で移植したという。
なお、PC版となるとModの作成・導入も注目されるところだが、DeWald氏は公式にサポートする計画はないと述べている。本作の開発ツールは複雑で、またそうした用途を想定していないことが理由とのこと(Game Informer)。ただ、すでにユーザーは独自にModを開発しているようで、Mod配布サイトNexus Modsには、シェーダーを調整できるModなどが配布されている。
『ゴッド・オブ・ウォー』のPC版は、Steam/Epic Gamesストアにて配信中。またシリーズとしては、続編『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』がPS4/PS5向けに今年発売予定となっている。