『Fate/Grand Order』ディライトワークスの社長小野義徳氏は、新会社へと異動。すべてのゲーム事業が新会社に移され活動は続く


ディライトワークスの小野義徳氏は12月20日、公式ブログを立ち上げ近況を伝えた。それによると、小野氏はアニプレックス傘下の新会社へと異動するとのこと。また、弊誌のディライトワークスへの問い合わせにて、同社のゲーム事業全体が新会社に継承されるとの認識で間違いないとの回答を得ている。謎多きディライトワークスの新会社設立およびアニプレックス傘下入りの報の詳細が、徐々に明らかになっている。


ことの発端は、アニプレックスとディライトワークスが12月15日にした発表にある。発表によると、アニプレックスは、ディライトワークスのゲーム事業を会社分割により承継した新会社(名称は後日発表予定)の全株式を取得する株式譲渡契約をディライトワークスと締結したことを明かしていた。

取引の完了は、会社分割の有効な成立、関係当局の承認および許可の取得等を条件とし、来春に予定されているとのこと。これにより、ディライトワークスの全ゲーム事業や開発スタッフは新会社へと異動。人気ゲーム『Fate/Grand Order』製作委員会は、アニプレックスおよび有限会社ノーツ(TYPE-MOON)および今回の新会社という体制となるそうだ。

この件で謎であったのは、代表取締役社長の小野義徳氏および代表取締役会長の庄司顕仁氏の去就である。小野氏は、同発表の中で、今後もゲーム作りにしていくとのコメントを出していたが、それがディライトワークスに残っての取り組みか、新会社に異動しての取り組みかは不明であった(関連記事)。このたび小野氏はブログにて「新会社へは開発・運営の社員、及び私は異動いたします。FGOを始めサービス中のタイトルは引き続き新会社の下で運営を続けて参ります。今後とも末永くご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」とコメントしている。社長である小野氏もまた、ディライトワークスから新会社へ異動することが明らかとなった。なお小野氏は、GPD WIN3で『Inscryption』をプレイしたことも語っている。

ディライトワークスのゲームに携わるスタッフやサービスだけでなく、社長もアニプレックス傘下の新会社に移管される。残る謎は、会長である庄司顕仁氏の去就と、ディライトワークスそのものが今後どういう事業をしていくかについて。同社からゲーム事業がなくなるというと、アスリートサポートやイベント主催など、ゴルフを中心としたスポーツ事業が残ることになる。少なくとも、ディライトワークスはゲーム会社ではなくなるだろう。会社名発表を控えるアニプレックス傘下の新会社と、ディライトワークスの今後の動向に、注目が集まりそうである。