中国テンセント、『Back 4 Blood』開発元Turtle Rock Studiosを買収。『Back 4 Blood』のサポートは今後はさらに拡大し継続

中国のIT大手企業Tencent(テンセント)は12月17日、デベロッパーのTurtle Rock Studiosを買収したと発表した。Turtle Rock Studios側からも同じく発表があり、それによるとテンセントは、同スタジオの親会社であるSlamfireを買収するかたちで傘下に収めたとのこと。

中国のIT大手企業Tencent(テンセント)は12月17日、デベロッパーのTurtle Rock Studiosを買収したと発表した。Turtle Rock Studios側からも同じく発表があり、それによるとテンセントは、同スタジオの親会社であるSlamfireを買収するかたちで傘下に収めたとのこと。

Turtle Rock Studiosは、アメリカ・カリフォルニア州に拠点を置くデベロッパーだ。2002年の設立後、Valveの『Counter-Strike』の移植などに携わったのち、『Left 4 Dead』シリーズを手がけ広く世に知られる存在となった。この間には、Valve傘下のValve Southとして活動していた時期もある。その後、2015年には非対称マルチプレイ対戦ゲーム『EVOLVE』を発売するも、プレイヤーの盛り上がりを維持できず2018年にサービス終了。そして今年、『Left 4 Dead』の精神的後継作として協力型ゾンビFPS『Back 4 Blood(バック・フォー・ブラッド)』をリリースし、ふたたび大きな注目を集めている。


テンセントは、各種ネットサービスや決済サービスなど多角的に手がけるIT大手。ゲーム業界においても非常に大きな存在感を示しており、『リーグ・オブ・レジェンド』の開発元Riot Gamesや、『Warframe』開発元を傘下にもつLeyou、『Conan Exiles』のFuncomなどを子会社としている。また、Epic GamesやActivision Blizzard、ユービーアイソフト、マーベラス、プラチナゲームズなど、世界中の名だたるスタジオに出資している。

同社のゲーム業界への出資ペースは近年になって急激に伸びており、今年だけでもKlei EntertainmentやBohemia Interactive、Dontnod Entertainment、Remedy Entertainment、Bloober Team、Playtonic Gamesなどに次々に出資。日本でも、フロム・ソフトウェアなどを抱えるKADOKAWAとの資本業務提携や、ソレイユ・ヴァルハラゲームスタジオの親会社Wake Up Interactiveの買収をおこなった。そして年の瀬も近づくなか、さらにTurtle Rock Studiosを傘下に収めた格好だ。

テンセントのCSO Eddie Chan氏は、同社はTurtle Rock Studiosの大ファンであり、特に協力型オンラインゲーム制作への素晴らしいアプローチを高く評価しているとコメント。一方のTurtle Rock Studiosの社長Steve Goldstein氏は、テンセントがもつ素晴らしいパートナーや世界中への展開力、ゲームについての深い理解やサポートは、同スタジオが夢見る作品の制作の助けになるだろうと述べている。


なお、Turtle Rock Studiosは今後も自立したかたちでの経営を続け、経営陣もその職に留まるという。そして現在開発・運営中の『Back 4 Blood』に関しては、今後さらにチームを拡大し、新たなマルチプレイ体験を届けながら、長期間にわたりサポートしていく考えを示している。

『Back 4 Blood(バック・フォー・ブラッド)』は、PC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに販売中。昨日12月17日には大型アップデートが配信され、 キャンペーン進捗を備えたオフラインのソロプレイや、ホリデーシーズンをテーマにした期間限定コンテンツなどが導入されている(関連記事)。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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