インディーゲーム紹介本「ゲーマーが本気で薦めるインディーゲーム200選」12月24日発売へ。筆者含めインディーゲーム好きが200本を薦める

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出版社の星海社は、同社のレーベル星海社新書より「ゲーマーが本気で薦めるインディーゲーム200選」を発売すると発表した。発売日は12月24日。定価は税別1100円。ページ数としては256ページとなる予定だ。

「ゲーマーが本気で薦めるインディーゲーム200選」は、世のなかに無数に存在するインディーゲームのなかから、生粋のゲーマーたちがお薦めタイトルを各自40作品ずつ、計200作品+αを紹介するガイドブックとなっている。著者は、ゲーム雑誌を中心に15年以上執筆活動を続けているゲームライターのまさん氏、ゲームを題材にした小説を数多く執筆する作家の赤野工作氏、一年で数えきれないほどのインディーゲームを遊ぶアニメーション作家のソーシキ博士氏、ゲームメディアで執筆するかたわらVtuber 男鹿梨衣子としても活動する洋ナシ氏、そしてゲーマーのロッズ氏。なお、このロッズ氏とは筆者のことである。

本の内容としては、ジャンル・プラットフォームを問わず著者たちが各々の裁量で選出した「このインディーゲームはいいぞ!」という本気のタイトルを、テーマ別に分けて全力で紹介していく。そのため本書では、規模の大小はもちろん、本来なら定義の問題が発生しかねない同人ゲームやフリーゲームなども、すべてインディーゲームとして括って紹介している。言うなれば、「“インディースピリッツ”があれば、それはインディーゲームである」という基準だ。

また、自由に幅広く紹介できるよう文章スタイルやフォーマットも統一されておらず、なかには人間が書いていないものや、そもそも紹介にすらなっていないものもごく一部ある。筆者としても、よくあれが通ったなと今になってつくづく思う。ちなみに、まさん氏以外の4名はそれぞれコラムも担当しており、そちらもためになる内容から個性的なものまで必読の内容となっている。


元々、本書は「インディーゲームの名作を200タイトル選出したうえで、インディーゲームが辿ってきた歴史を感覚的に俯瞰できるような本」というコンセプトで企画が立ち上げられた。しかし本格的に動き出そうとした段階で、まったく同じコンセプトの本の予約受付が開始されているという衝撃の事実が発覚。さらに当初から声をかける予定だった洋ナシ氏が、すでにそちらの方で執筆に参加していた関係で、同氏からは「同じような本に参加しているので、そちらでの執筆は難しいのではないか」との返答があり、企画自体がストップしてしまう。執筆陣の間では、こんな人生ゲームの一回休みのようなわかりやすいハプニングが起こってしまうなんてと冗談を言い合っていたが、全員頭のなかは真っ白であった。

その後、どうしても洋ナシ氏には参加してほしいと交渉を続けなんとか著作陣が決定。コンセプトも紆余曲折を経て話がまとまっていき、今のようなスタイルの本に落ち着くことになる。制作半ばで「一人40タイトルは少なすぎる。もっと書かせてくれ」と主に筆者と赤野工作氏が駄々をこねたことにより、あとがきのスペースを利用して書けるだけゲームの紹介をねじ込むことになった。その影響で、「ゲームの紹介がすべて終わったあとにまたゲームの紹介が始まる」という世にも珍奇な構成となってしまったが、熱量は感じていただけるはずである。実際、あとがきで扱っているゲームはさまざまな事情により本編で掲載できなかったものも多いので、著者によっては個性や嗜好がさらに色濃く表れている。

ちなみに今回の記事については、「自分が書いた本のニュースを自分で書きませんか!」とAUTOMATON編集長よりお誘いを受けたことから執筆に至った。正直なところ、当初はメールの文面を見て「この人はなにを言っているんだろう」という困惑でいっぱいだった。しかし、筆者としても魂を込めて書いた本をアピールできる機会がいただけるのはありがたいことだ。恥も外聞もなくいえば、一冊でも多く売れてほしい。とにかくたくさん売れてほしい。そういう剥き出しの下心があったので、今こうやって自分で書いた本のニュースを臆面もなく書いているというわけである。

まとめると、クリエイターが情熱を込めて作り上げたゲームを、より多くの人に知ってもらい、実際に手に取って遊んで欲しいという想いが込められたのが本書である。筆者としても、ゲームを遊ぶ時間をたくさん削ってまで書き上げた本書は、どこへ出しても恥ずかしくない濃密な内容になっていると自負している。クリスマスに発売という偶然も重なったので、自分用はもちろん、インディーゲームの素晴らしさを伝えたい人へのプレゼントにも持ってこいだ。初心者上級者を問わずインディーゲームが好きな方、インディーゲームに興味のある方にも、ぜひ本書を手に取っていただきたい。

ゲーマーが本気で薦めるインディーゲーム200選」は、星海社より12月24日発売予定だ。定価は税別1100円。ページ数としては256ページとなる予定である。

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ゲームが好きなことしか取り柄がない。普段はTwitterでゲームのことを気ままに語っています。