Rockstar Gamesは11月19日、『グランド・セフト・オート:トリロジー:決定版』の品質について謝罪する声明を発表した。くわえて、『Grand Theft Auto III』『Grand Theft Auto: Vice City』『Grand Theft Auto: San Andreas』オリジナルPC版をRockstar Storeに復活させることも明かした。
『グランド・セフト・オート:トリロジー:決定版』は、『Grand Theft Auto III』『Grand Theft Auto: Vice City』『Grand Theft Auto: San Andreas』の三作品を収録し、リマスターしたゲームだ。オリジナル版でのゲーム体験はそのままに、グラフィックやゲームプレイ面をアップグレード。テクスチャやライティングなどがより精細に表現されている。ただし、発売後はバグなど一部の品質が低いとして批判が噴出。また、発売日から11月15日まではPC版が購入もしくはプレイできなくなるといった問題も発生し、順調とはいえない滑りだしとなっていた。
Rockstar Gamesは、『グランド・セフト・オート』シリーズおよび、『グランド・セフト・オート:トリロジー:決定版』に収録される三作品は、同社にとっても世界中のファンにとっても特別な存在であると説明。しかし、アップデートされた三作品は、同社の品質水準に達するレベルではなく、またファンが期待する水準にも達しないままローンチしてしまったと伝えた。
Rockstar Gamesとしては現在、それぞれのゲームを改善するため、技術的な問題に対応する計画を進めているという。『グランド・セフト・オート:トリロジー:決定版』に収録されているすべてのバージョンに対して、近日中に新たなタイトルアップデートを予定。これにより多くの問題に対応できるとしており、実施が可能となり次第告知をすると伝えている。
同時にRockstar Gamesは、ソーシャルメディアにおいて開発チームのメンバーがハラスメントを受けていると報告し、遺憾の意を表明した。これらの問題に開発チームが対処している間、スタッフに対して敬意をもち、適切な対話をするようにコミュニティに対して要請した。
また今回の発表では、『Grand Theft Auto III』『Grand Theft Auto: Vice City』『Grand Theft Auto: San Andreas』のオリジナルPC版をRockstar Storeに復活させる予定も明かされた。スタジオによれば、『グランド・セフト・オート:トリロジー:決定版』の目標の一つは、収録された作品を現行機にて、今後長い間遊んでもらうことだったという。一方でRockstar Gamesは、以前のクラシックバージョンの購入を望むファンにも理解を示す姿勢を見せた。
そのため近日中に、『Grand Theft Auto III』『Grand Theft Auto: Vice City』『Grand Theft Auto: San Andreas』をバンドルとして、Rockstar Storeに登場させる予定だという。くわえて2022年6月30日までにRockstar Storeから『グランド・セフト・オート:トリロジー:決定版』を購入したユーザーは、上記三作品のオリジナルPC版バンドルを追加費用なしでライブラリに加えることができるという。本件については、Rockstar Storeに追加され次第続報を告知するとのこと。
今回の発表を受けて、オリジナル版三作品がPCで再配信されることについては好意的な意見もある。一方、コンソール版で『グランド・セフト・オート:トリロジー:決定版』を購入したユーザーは無料配信の恩恵を受けられないため、不満を抱くユーザーもいるようだ。また、なかにはオリジナル版の無料配信にかこつけて、抱き合わせで『グランド・セフト・オート:トリロジー:決定版』を売るねらいではないかと疑念を抱くユーザーもいる模様。“決定版”としてはかなり難のあるローンチとなった『グランド・セフト・オート:トリロジー:決定版』だが、今後のアップデートで評判を覆すことはできるのだろうか。