『フォートナイト』にてアウトウェストエモートが販売停止。音楽フェスでの事故が影響か
『フォートナイト』にて、人気ラッパーのトラヴィス・スコットのアウトウェストエモートの販売が停止された。現地時間11月5日、トラヴィスが主催する音楽フェスのアストロワールド・フェスティバルで、ステージに観客が押し寄せ8人が亡くなるという事故が発生。当該エモートは事故発生後も、デイリー枠で販売されていたが、のちにデイリー枠全体が無効にされ、削除されたとみられる。
Epic Gamesは、TwitterのFortnite Statusアカウントにて、デイリー枠を意図的に無効にしていることを公表。しかし、トラヴィスや特定のエモートについては言及しなかった。また、デイリー枠自体は次回のアイテムショップの更新時に再開されるとしている。
トラヴィスは2020年に、『フォートナイト』上でバーチャルの音楽ライブを実施(関連記事)。人気ラッパーとして多くのユーザーを集客し、初日のライブへの同時接続プレイヤーは1230万人以上を記録した。アウトウェストは同年8月に追加されたエモートで、同名の楽曲に合わせて踊る動作が特徴だった。
一方、現実世界で開催される今年のアストロワールド・フェスティバルは11月5日から実施され、初日には約5万人の観客が会場に訪れた。演奏が始まる直前、大勢の観客が押し合いながらステージに殺到し、パニックとなった。少なくとも8人が死亡し、数十人が負傷した。会場の野外病院では300人以上が手当てを受けたとみられる。この事態を受け、予定されていた2日目は中止となった。SNSでは会場の様子が多数投稿され、トラヴィスは6日に声明を発表。「大きなショックで打ちのめされている」とし、警察の調査に全面的に協力すると述べた。
ゲーム中に使用できるエモートは、他プレイヤーとのコミュニケーションとして使用される。販売のタイミングへの配慮も必要となってくるほか、世相に応じてエモートの受け取られ方が変容していく可能性もある。渦中のトラヴィス・スコットと、彼に付随したアウトウェストエモートは、今はセンシティブなコンテンツ。悪用される前にEpic Gamesが手を打ったかたちだ。運営側はこれからも素早い判断を求められるだろう。
『フォートナイト』ゲーム内には、スキンやバックアクセサリーやエモートなど、さまざまなコラボコンテンツが存在する。それらのコンテンツが今後削除されるかどうかは、現時点では不明となっている。