『Apex Legends』ゲームパッドの “リロードボタン多機能すぎ問題”に開発者が反応。「リロードしようとして蘇生」のイライラは解消されるか
『Apex Legends』にて、多くのゲームパッドプレイヤーが気になっているであろう「あの仕様」にツッコミが入り、開発者が反応を示しているようだ。それは、「リロード時の入力」問題である。通常、ゲームパッドにおけるリロードの入力ボタンは□/Xボタンが対応している。撃ち合い時に弾切れを起こす前に、即座にボタンをワンタップする癖が誰でも身についているだろう。ところが問題がある。このボタンには、リロードのほかにも複数の機能が割り当てられているのだ。
たとえば下記のReddit投稿に挙げられているのは、乱戦時によく見られる光景。近くにダウンしてしまった仲間がいると、リロードしようとしたとき誤って蘇生してしまうケースがあるのだ。これは、リロードと蘇生が同じボタンに割り当てられていることで起きる現象(ただし蘇生は長押しで完了)。とっさにボタンを押したタイミングで一瞬蘇生モーションが入り、リロードが阻害される状況が頻発する。また、敵がダウンしているときも同様の問題が発生。蘇生だけでなくフィニッシャーもリロードと同じボタンに割り当てられているため、カットイン演出が入りリロードできないことがあるのだ。激戦エリアであれば、うっかりそばに落ちているデスボックスを開封してしまう場面もあるだろう。それもこれも、すべてが同じボタンにアサインされているための問題である。
この問題に反応したのが、テクニカルゲームデザイナーのRobotHavGunz氏。同氏は、指摘があった問題をゲームプレイチームに申し送るとしている。また本問題については、決して開発チームがコントローラーユーザーに配慮していないわけではないとも伝えた。実際、デザインチームにはコントローラーでプレイする開発者が多数所属。そのなかには、アソシエイトライブバランスデザイナーのJohn Larson氏も含まれているという。そのため、入力デザインについてマウス・キーボードユーザーが“えこひいき”されていることはないとのこと。ただし、マウス・キーボードはコントローラーと比べて格段に入力デザインしやすいという実情はあるそうだ。
またRobotHavGunz氏は、同じくリロードボタンにまつわる課題を挙げている。それは「ドア問題」だ。『Apex Legends』ではリロード・蘇生・フィニッシャーに加え、ドアの開閉も同じボタンに割り当てられているのである。もちろんドアの開け閉めを優先したい場合もあるだろうが、限られた入力手段のなかでやりくりするには、限界がある。RobotHavGunz氏の個人的な意見としては、マガジンがフルでない場合にはリロードをつねに優先してもいいのではないかと考えている模様。現に、RobotHavGunz氏自身もリロード失敗による事故で死亡した経験があるという。そのため、本件を議論することは価値のあることだと同氏は捉えているようだ。
RobotHavGunz氏は繰り返し、開発チームがコントローラー使用者を軽視しているわけではないと強調。ただし、毎シーズンやるべきことが非常に多いことや、コアシステムに関わる入力機能の改変は慎重に検討する必要があるため、なかなか今日まで対応できていないのが現状だそうだ。なおRobotHavGunz氏によれば、ユーザーがゲームプレイ要素について不満を挙げてくれるのは、サーバー安定性に言及されるよりも嬉しいとの談であった。
キーボード+マウスでの操作に比べて、コントローラーでは使えるボタンの数が非常に限られている。それだけに、機能のアサインに関して最善の答えを見つけ出すのは難しいのだろう。とはいえ、リロードボタンの多機能問題は長らく国内外で指摘されてきている。今回の議論をきっかけに、開発チーム内部でも検討が進められることを期待したいところだ。
『Apex Legends』は現在、最新シーズン「エスケープ」が開幕中である。