『スーパーロボット大戦30』Steamにて好調な滑りだし。日本のロボットアニメーション集大成、グローバルな羽ばたき見せる
国内の老舗ロボットSRPGがSteamにて好調な滑りだしを見せているようだ。バンダイナムコエンターテインメントは10月28日、『スーパーロボット大戦30』を発売した。対応プラットフォームはPC(Steam)/PlayStation 4/Nintendo Switch。
『スーパーロボット大戦30』は、さまざまなアニメーションに登場したロボットが作品の垣根を越えて一堂に会し、共通の敵と戦うシミュレーションRPG。プレイヤーはアドベンチャーパートで戦闘に至るまでのストーリーを読み、シミュレーションパートでマップに配置されたロボットを1体ずつ操作し、敵を撃破していく。戦闘は味方フェイズと敵フェイズに分かれており、まずプレイヤー側がロボットを移動・戦闘させてから、敵側が行動。マップ中に配置された敵をすべて撃破するとクリアとなり、戦略フェイズに進行する。
戦略フェイズでは、戦闘で得た資金やポイントを用い、ロボットやパイロットを強化&育成することが可能。育てあげたロボットやパイロットを編成し、次のシナリオのアドベンチャーパートへ挑むのだ。さまざまな原作がクロスオーバーするストーリーやロボットの戦闘アニメーションを楽しみ、好きなロボットとパイロットをどんどん強化&育成していくことが『スーパーロボット大戦』の醍醐味となる。最新参戦作品としては「SSSS.GRIDMAN」や「ナイツ&マジック」など直近のタイトルもラインナップ。新旧作品ファンに広くアピールする作品となっている。
今年7月の予約開始時点より、Steamにて売上上位にランクインしていた本作。10月28日に発売を迎えると、ピーク時同時接続数はすでに1万7005人を記録した(SteamDB)。また本稿執筆時点で、Steamの売り上げトップを『Age of Empires IV』と争っている。全世界売上上位チャートにも顔を出しており、単価の高さもあってか好調な滑りだしを見せている。Steamストアレビューは700件近くが寄せられ、ステータスは非常に好評。シリーズファンからは、各参戦タイトルの活躍を見られる安定したクオリティが評価されているようだ。
一方、700件のストアレビューのうち日本語レビューはわずか25件程度。残りのレビューは英語圏・アジア圏から寄せられていることも印象的。中国数国内アニメ作品をフィーチャーした本作であるが、言語としては英語・簡体字・繁体字・韓国語に対応。戦闘アニメーションのクオリティの高さなどが、グローバルな人気を集めているようだ。繁体字と簡体字のレビューをあわせると300ほどとなり、主に中国語圏ユーザーからの支持が目立っている。
バンダイナムコエンターテインメントは近年、Steamでの自社タイトル展開を本格化。『スカーレットネクサス』が全世界売上上位チャートに顔を出していたほか、先月には『テイルズ オブ アライズ』が全世界売上ランキング上位を快走。同時接続プレイヤー数6万人を突破する快挙を見せた。
『スーパーロボット大戦30』の堅実な戦いぶりは、バンダイナムコエンターテインメントの海外展開拡大の流れの一環に位置づけることができる。ちなみに、2019年にシリーズとして初のSteam進出を果たした『スーパーロボット大戦V』のピーク同時接続数は1322人、2020年に登場した『スーパーロボット大戦X』においては852人という結果。『スーパーロボット大戦30』は桁違いの成功を収めたことがわかるだろう。
ちなみにPC版『スーパーロボット大戦30』については当初、エディットBGM機能が正常に作動しない現象が確認されていた。本件については10月28日時点でバンダイナムコエンターテインメントがアップデートデータ配信による対応を予告。こうした迅速なサポートも、評価を高める要因の一つとなっているのだろう。
『スーパーロボット大戦30』はPC(Steam)/PlayStation 4/Nintendo Switch向けに発売中だ。パッケージ版・ダウンロード版とも税込9460円にて入手可能となっている。