オープンワールド宇宙シューティング『Everspace 2』正式リリースは2023年に。「宮本理論」で延期を決断


デベロッパーのROCKFISH Gamesは10月19日、『Everspace 2』の正式リリースを2023年初頭に延期すると発表した。対応プラットフォームはPC/Mac/Linux(Steam/GOG.com/Microsoft Store)/PlayStationプラットフォーム/Xboxプラットフォーム。本作はもともと2022年前半の正式リリースを予定していたが、1年ほど後ろ倒しとなったかたちだ。また、あわせてXbox Game Pass for PCでの提供も開始している。
  

 
『Everspace 2』は、オープンワールドな宇宙を舞台に展開するシングルプレイ向けスペースシューティングゲームだ。プレイヤーは宇宙戦闘機を乗りこなし、宝探しや無法者との戦いに明け暮れることとなる。宇宙空間でのドッグファイトでは回避、ダッシュ、ロールを活用し、ブーストガンを掃射。さまざまな武器とアビリティを使って、敵のドローンや戦闘機、重爆撃機や強力なガンシップを撃破し、やがては巨大艦艇にまで挑むのだ。 

宇宙船にはさまざまなクラスの船があり、自分に最適な構成にカスタマイズ可能。自分のプレイスタイルと現在の目的に合わせてモジュール、武装、デバイス、パークを組み合わせることができる。よりよい装備を追い求め、絶えずより優れた構成を追求するのも楽しみの一つだ。ほか、ゲーム内の市場状況を確認しながら貿易商プレイを楽しむこともできる。 

本作は2021年にSteam/GOG.comにて早期アクセス配信を開始。配信開始当時は、『Rust』や『Red Dead Redemption 2』『サイバーパンク2077』といった人気作を抑えて、Steamの「全世界売上上位」タイトルの1位になることもあった。現在は3000件以上のSteamストアレビューから「非常に好評」ステータスを獲得するなど、高評価を受けている。前作よりもRPG色が強くなっており、探索の楽しさや、戦闘のシビアさなどを楽しむプレイヤーが多いようだ。しかし、今回正式リリースが延期されることが発表された。 
 

 
ROCKFISH Gamesは今回の延期の理由の一つとして、マイクロソフトとパートナーシップを結んだことを挙げている。もともと前作『Everspace』がID@Xbox発の作品だったことから、スタジオとマイクロソフトとこうした契約を結ぶのは二度目となる。ROCKFISH Gamesはマイクロソフトとの提携により、10月21日よりMicrosoftストアにてGame Preview(早期アクセス配信)として『Everspace 2』を配信することが可能に。またXbox Game Pass for PCにも同作を提供することが可能となった。 

さらにマイクロソフトとのパートナーシップにより、正式リリースに向けてエンドゲームを確かなものにするべく、向こう6~9か月の開発費用をまかなうことが可能になったという。また追加の外部アーティストや開発者をチームに加えたとも告知。より多くの費用を使いながら、手作業のロケーションやゲーム内カットシーンを最終調整しているという。さらに、2022年後半に発売されるAAタイトル、AAAタイトルとの競合も避けているとのこと。本作は早期アクセス配信開始時も『サイバーパンク2077』との競合を避けて二度延期した経緯があり、リリース時期の決定には慎重な姿勢がうかがえる。 

こうした背景から、任天堂の宮本茂氏による「延期したゲームは結果的には良くなるが、急いで作ったゲームは良くなることはない」との名言を引き、『Everspace 2』の正式リリースの延期を決定したようだ。なお『Everspace 2』では現地時間で10月22日、Steamにて次期大型アップデートがベータリリース予定。同アップデートは11月3日に正式に実装される予定。次なる拡張では、第4の星系「Khaït Nebula」を実装予定だ。正式リリースに向け、『Everspace 2』はまだまだ拡大を続けていく見通しである。 
 

 
『Everspace 2』は2023年初頭に正式リリース予定。現在はPC向けに早期アクセス配信中で、Steamにて4750円、GOG.comにて39.99ドル、Microsoftストアにて4650円で入手可能となっている。