『スマブラSP』最新アプデでバランス調整実施。ドクマリやクルール強化など、あまり日の目を見ないファイター達にアッパー調整

任天堂は10月19日、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』アップデートVer.13.0.0を配信開始。全体的には、今までオンライン環境や競技シーンにおいてあまり存在感がなかったキャラを中心にアッパー調整がされている。

任天堂は10月19日、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』(以下、スマブラSP)アップデートVer.13.0.0を配信開始。新ファイターソラの追加に加え、既存ファイターのバランス調整を実施した。パッチノートが公開されている。全体的には、今までオンライン環境や競技シーンにおいてあまり存在感がなかったキャラを中心にアッパー調整がされている。


まず注目したい点としては、カズヤの横Bと踏みつけを利用したループコンボが修正された。カズヤそのものに変更を加えるのではなく、ほかのファイター側がその場倒れ状態時にジャンプで踏みつけられないように変更された。

大きな調整がかかったのは、ドクターマリオ、ゼルダ、リトル・マック、キングクルール、しずえ、ガオガエンといったところ。オンライン環境や競技シーンではあまり使われなかったキャラを中心にアッパー調整がはかられている。逆に、人気キャラについては軒並み手が加えられていないのが対照的だ。


特に大きな強化を受け取ったのがドクターマリオ。同キャラは、復帰力が極めて弱い割に、ワザの隙が多くリーチも短いので、そのパワーが活かしづらい特色があった。しかし今回の調整では、通常空中攻撃の強ヒット時のふっとび距離を伸ばされた。上空中攻撃は威力強化、下空中攻撃は出が早くなり、これまでよりも空中戦で渡り合えるようになっただろう。


また最近ではそこまで存在感を出せていなかったキングクルールにも調整が入った。横スマッシュ攻撃時の判定・範囲強化。出の早い上強攻撃は威力・ふっとばし力強化。前空中攻撃の隙減らし。上投げをバーストに利用しやすくなるなど、全体的にしっかりと強化されている。

リトル・マックは、通常必殺ワザを中心に強化補正。ファイターの弱点を補う調整ではないので、使用感はそれほど変わらなさそうだ。ゼルダについては、上スマッシュと下スマッシュ攻撃のふっとばし力強化がメイン。バーストワザの引き出しが増えそうである。しずえは横スマッシュ攻撃の強ヒットの時間が伸びたほか、下スマッシュや前投げのふっとばし力強化が入っており、弱点であるバースト力を補強する調整が入っている。ガオガエンについては、下スマッシュ攻撃の威力とふっとばし力が上がり、空中上攻撃の威力アップ。上必殺技については、落下中および落下時の威力が上がった。持ち味である攻撃力を、さらに伸ばす調整だ。詳細な内容については、任天堂公式のパッチノートを参照してほしい。


『スマブラSP』については、ファイター数が多いにもかかわらず、バランスが整ったゲームと名高い。それぞれのファイターにそれぞれの強みがあり、オンライン・オフライン大会においても上位キャラの顔ぶれは変わることが多い。今回の調整は、そうした既存のバランスを守りながら、やや地味な立ち位置となっていたキャラを強化する意図が感じられる。空中戦に強くなったドクターマリオ、全体的な強化を得たキングクルールなどにより、対戦環境がどのように変化するのか、今後も楽しみである。

【UDPATE 2021/10/19 11:35】
カズヤおよびクルールについての記述を調整。





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Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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