Electronic Artsは10月7日、サッカーゲーム『FIFA 22』のローンチからの成績などについて報告。このなかで、EA SPORTSブランドのサッカーゲームのタイトル変更を検討中であることを明らかにした。
EAはEA SPORTSブランドを通じて、1993年発売の『FIFA International Soccer』を皮切りに毎年新作を発売し、『FIFA』シリーズとしてサッカーゲームの一大フランチャイズを築き上げてきた。最新作は、今年10月1日に発売(先行アクセスは4日前から)された『FIFA 22』である。今回の発表によると、ローンチからこれまでに910万人が本作をプレイし、Ultimate Teamモードでは760万チームが作成。そして試合数は4億6000万回にものぼるという。
EA SPORTSゼネラルマネジャーのCam Weber氏は、『FIFA』シリーズでは真実性がゲーム体験にとってもっとも重要な要素であり、ライセンスパートナーとともにシリーズを築いてきたとコメント。これまでに、300以上のライセンスパートナーと組み、これを通じて1万7000人以上の選手、700以上のチーム、そして世界中の30以上のリーグや100種類のスタジアムを収録してきた。
そして将来に向けては、長年リリースしてきた『FIFA』シリーズから、新たなタイトルへと変更することを検討しているところだという。もともとのタイトルである「FIFA」は、各大陸のサッカー連盟を束ねる国際サッカー連盟のこと。当然、その名称を使用するにあたっては、FIFAともライセンス契約を結んでいる。EAは、このFIFAとの契約について再検討しているところだそうだ。
「FIFA」と連盟の名前を冠していることでゲームとして箔がつく一方で、連盟を指すのかゲームを指すのかわかりづらいこともある。さらに検索などでもユーザーに不便が生まれている面もある。そうした背景を踏まえて、タイトル変更を検討しているのかもしれない。なお本件は、ほかのライセンスや公式パートナーとは切り離して検討しているとのことで、あくまでゲームタイトルへの名称使用権に関するものである。
現時点では、タイトルの変更について最終的な決定はおこなわれていない模様。Weber氏は、サッカーの将来は大きく輝いているとし、世界最高のインタラクティブなサッカー体験を引き続き届けることに努めるとコメント。ファンとともに、将来のサッカーゲームを作ることを楽しみにしているとだけ述べている。
奇しくも、『FIFA』シリーズのライバルであるコナミの『ウイニングイレブン』シリーズは、今年の新作から『eFootball』へとタイトルを変更した。その理由としては、新たなゲームエンジンへの移行や、市場の変化への対応、また『PES(Pro Evolution Soccer)』と呼ばれていた海外版との名称統一が挙げられている。長年親しまれてきた『FIFA』シリーズも、これに続いてタイトルを変更することになるのか、またどのような新タイトルとなるのか、ファンから大きな注目が集まりそうだ。