格闘ゲーム大会The Evolution Championship Series(EVO)は9月30日、Evo 2021 Showcaseの開催をキャンセルすることを発表した。新型コロナウイルスの影響を鑑みての判断だという。
EVOの2021年イベントとしては、8月6日〜8日・8月13日〜15日にかけてオンラインイベントEVO 2021 Onlineが先行して開かれていた。オンライン限定のイベントで、オープンに予選を実施して開催された。これに対し、Evo 2021 Showcase は、現地時間11月27日から28日にかけてラスベガスで開催予定だったオフラインイベントである。EVO 2021 Onlineにて上位入賞した40名の選手を対象に、完全招待制で開催予定だった。対象タイトルは『鉄拳7』『STREET FIGHTER V CHAMPION EDITION』『GUILTY GEAR -STRIVE-』『Mortal Kombat 11 Ultimate』『Skullgirls 2nd Encore』の5つ。賞金総額12万5000ドル(約1375万円)をかけて争われる予定だった。世界各国から選手が集まる、久々の対面イベントということで、期待を集めていた。
EVOは30日に発表した声明のなかで、キャンセルの決定に関しては新型コロナウイルスの合併症にまつわる継続的な懸念、およびデルタ株の感染拡大などの状況を鑑みての判断だと言及。招待が予定されていた選手たちは世界でも最良のファイターたちであると述べ、キャンセルに際しては深く悲しんでいるとコメントした。今後EVOチームは参加予定だった選手に個別に連絡し、その努力を称える予定だという。またEVOチームは引き続き、ユーザーが期待する大規模なライブイベントの復活に向けて努力を続けていくとのこと。
EVOは2020年、新型コロナウイルスの影響によりオフラインイベントを中止し、オンラインイベント「EVO Online 2020」への移行を決定した。しかし、CEOのJoey Cuellar氏がセクシャルハラスメントの告発を受けたのち職を追われ、出展メーカーが相次いで撤退。結果的にオンライン大会も中止を余儀なくされた。その後2021年3月、ソニー・インタラクティブエンタテインメントが、Endeavor社のeスポーツ担当シニアバイスプレジデントStuart Saw氏がCEOを務めるRTS社と共同で設立した合弁会社を通じて、EVOを共同買収。仕切り直しがはかられ、8月のEVO 2021 Online開催に至った。
EVO 2022は現地時間2022年8月5日から7日にかけて、ラスベガスにてオフラインで開催予定。