ハイスピード・パルクールアクション『Super Cloudbuilt』突然配信終了。Steam版はリマスターを施して再配信へ
デベロッパーのCoilworksは9月24日、SFパルクール・アクションゲーム『Super Cloudbuilt』のPC(Steam)版を配信停止し、PlayStation 4/Xbox One版については配信終了すると発表した。販売元Double Elevenとの契約が終了するための措置だという。
『Super Cloudbuilt』は、2017年に配信されたSFパルクール・アクションゲームだ。オリジナル版として『Cloudbuilt』が存在し、そのアップグレード版として制作された。主人公は、若き女性兵士のデミ。戦争で瀕死の重傷を負った彼女は、昏睡状態のなか精神が肉体から遊離し、自らの精神が作り出した不思議な世界を駆けることとなる。
本作は、空に浮かぶ巨大な構造物を舞台に、ジャンプやウォールラン、あるいは着用するスーツの装備を使ったエアダッシュやブーストを駆使したハイスピードなパルクールアクションが特徴。さらに、敵や障害物が登場し、さまざまなショットを使い分けられる銃でのバトル要素を組み合わせている。ペン画のような独特の美しいビジュアルも魅力的で、プレイヤーから高い評価を得ている作品だ。
今回の発表時点で、Steam版についてはすでに配信停止済み。またPS4/Xbox One版も、本日9月25日未明に配信終了した。開発元Coilworksは、ファンに十分周知する時間を設けたかったが残念ながらできなかったと述べており、販売元との契約終了は突然の出来事だった、あるいは何らかの事情があったようだ。具体的な背景については一切話せないとしている。
本作の今後について、まずPS4/Xbox One版に関しては再配信する計画はなく、完全に配信終了とのこと。後述するアップデートも、開発・配信にかかるコストを回収できない可能性が高いとして見送られ、開発元はユーザーに対し申し訳ないと謝罪している。なお本作の所有者は、今後も再ダウンロードは可能である。
一方Steam版については、今後再配信される。そのためには、販売元Double Elevenが開発担当した部分のコードを取り除く必要があり、先にアップデートを配信するとのこと。同時に、独自ゲームエンジンの最新版への移植もおこなう。同アップデートは「Super Cloudbuilt Remastered」と呼ばれており、シャドウの追加やライティングおよび色処理の向上などグラフィックのアップグレードを実施。さらに、ゴーストリプレイやリプレイプレイバックの導入、アイテム・パワーアップシステムの改修を含むストーリーモードのバランス調整、アクセシビリティオプションの追加が予定されているという。
『Super Cloudbuilt』のPC(Steam)版へのアップデートは、2022年春の配信を目指しているとのこと。ゲーム本編の再配信は、その後におこなわれるだろう。
ちなみに開発元Coilworksは、新作『Sky Tracers』を発表していたが、現在は開発を休止しているとのこと。『Super Cloudbuilt』でのパルクールアクションを発展させた、ハイスピード・マルチプレイレースゲームになる模様。配信時期は未定である。
【UPDATE 2021/9/26 11:39】
『Sky Tracers』の開発情報について訂正