アリーナ対戦FPS『Splitgate』開発元が110億円の出資を獲得。人員拡充に動き、コミュニティ第一のAAAスタジオを目指す


デベロッパーの1047 Gamesは9月15日、『Splitgate』の運営にあたり1億ドル(約110億円)の出資を獲得したと発表した。 複数の企業から、大規模な投資を受けたようだ。 
 

 
発表にあたり、スタジオCEOのIan Proulx氏がコメントを寄せている。同氏はまず、「開発チームが大手企業にスタジオを売却しようとしているわけではない」と強調。むしろ独立性を保ち、コミュニティ第一のスタジオとしての将来を確かなものにしたとして、1047 Gamesが、1億ドルの出資を受け取る交渉に同意したことを発表した。 

同決定を受けてProulx氏は、スタジオが今までよりもはるかに多くの開発者を雇用できると言及。今後はより頻繁なアップデート、コミュニティのフィードバックを受けての機能実装、より素早いバグ修正、より多くのプレイヤーへのサポート、より多くのプラットフォームへの進出が可能になるだろうとしている。Proulx氏は1047 Gamesを次のAAAスタジオへと成長させる意欲を示しつつ、インディー出身として、あくまでコミュニティ最優先のスタジオであり続けたいと表明している。 

『Splitgate』および1047 Gamesは今年の7月以来、激動の数か月を経ている。7月にPC・コンソール向けにクロスプレイ対応のオープンベータ版を開始して以来、プレイヤー数が激増。度重なるサーバートラブルに見舞われながら、4人のプログラマーを中心としたチームで激務に打ち込んできた。こうしたなか、当初7月末に終了予定となっていたオープンベータテストは8月に延期。さらに8月下旬には、オープンベータを無期限延長とし、正式リリースを後ろ倒しにする発表がなされた。 
 

 
一方、開発規模拡大に向けての資金獲得の動きは早くから見られてきた。5月にはGalaxy Interactiveを中心とした複数の出資者から650万ドル(約7億1500万円)、7月末には、ベンチャーキャピタル企業Human Capitalより1000万ドル(約11億円)の出資を獲得したと発表。バックエンドやサーバーインフラの拡張に臨みたいとしていた。一方、今回受けた1億ドルの出資はLightspeed Venture Partnersを中心とした複数の企業からの投資によるものだという。また今回の発表にあたって発表されたプレスリリースによれば、1047 Gamesは投資を受ける前の企業価値査定では、15億ドル相当の評価を受けたとのこと。 

『Splitgate』は現在、無期限のオープンベータテストを実施中。今月上旬には国内向けPlayStation 4版ベータテストも開始された(関連記事)。今回の投資を受け、1047 Gamesはさっそくエンジニアの募集を開始している。人員拡充を果たせば、同作は今後さらなる発展を遂げていきそうだ。