モンスター育成スローライフRPG『Monster Harvest』配信開始。作物から生まれたモンスターたちと農場経営&ダンジョン攻略

 

パブリッシャーのMerge Gamesは8月29日、『Monster Harvest(モンスター・ハーベスト)』の配信を開始した。対応プラットフォームはPS4/Xbox One/Nintendo Switch/PC(Steam)。通常価格は1730円~2350円とプラットフォームごとに異なり、15%~20%オフのローンチセールが開催中。台詞が多少気になる部分もあるが、しっかり日本語に対応している。 
 

 
『Monster Harvest』は、農場経営とモンスター育成要素を組み合わせたRPGだ。ある日プレイヤーは、科学者である叔父のスパーク博士の誘いを受け、田舎街のプラニマル・ポイントにやって来た。博士は最近発見した「プラニマル」の研究で忙しく、彼が所有する古い農場を代わりに管理してほしいという。そこでプレイヤーは博士から農業のイロハを教わり、農場経営と冒険の日々を送ることになる。 
 

 
農作業の基本は、クワで土を耕し、作物の種を植え、ジョウロで毎日水をあげること。邪魔になる木はオノで切り、岩はツルハシで砕こう。これらの農作業をおこなった際にはスタミナを消費する。基本的にスタミナは家で寝ることで回復し、寝ることで日中から夜間(夕方)へと時間が経過する。本作はリアルタイムに時間が経過するわけではないので、のんびりとした農作業が楽しめるだろう。ちなみに、とあるエリアを解放することで釣り竿が入手でき、魚釣りを楽しむことも可能だ。 

農場では、資金と素材を使用して家畜小屋などの建設や施設のアップグレードがおこなえる。ゆえに資金稼ぎは欠かせない。農場には委託販売ボードが設置されており、実った作物を置いておくと翌日の朝に自動で販売される。釣った魚や農場周りで採集した植物・鉱石を売るのもいいだろう。これらの作業をおこなうと経験値が貯まってレベルアップし、クラフトレシピが解放。木材や鉱石を素材に収納庫や柵、小道を飾りつけるボードパスといったさまざまなアイテムが作成可能になる。レシピの中には、作物からジャムやゼリーをつくるゼリーマシーンや、作物に自動で水があげられるパイプといったものも。経験を積んでいくことで、農場経営がより便利に、華やかなものになっていく。 
 

 
本作最大の特徴となるのが、作物からモンスターとなる「プラニマル」を生み出せること。そして生み出したモンスターとともにダンジョン攻略に出かけられることだ。プラニマルは、栽培中の作物に対してアイテムである「スライム」を使用して変異させる。変異するプラニマルの種類は、変異させる作物や与えるスライムの色・グレードによって変化する。主に赤のスライムからはプレイヤーの後ろをチョコチョコとついてくる戦闘用、青のスライムからはアイテムを生産する家畜・乗り物用のプラニマルが生まれる。移動速度を格段に上げる乗り物用のプラニマルは、早めに1体だけでもつくっておくと作業が捗るだろう。 
 

 
夜間に冒険することになるダンジョンでは、自身のプラニマルと野生のプラニマルとのターン制コマンドバトルがおこなわれる。ダンジョンに連れていけるプラニマルは最大6体。戦闘は1 vs 1でおこない、戦闘中のプラニマルが力尽きてしまった場合は控えのプラニマルに交代する仕組みだ。戦闘に勝利すると経験値を入手。プラニマルがレベルアップするとステータス上昇のほか、スキルコマンドも解放され成長していく。注意しておきたいのは、プラニマルが力尽きた場合は消失してしまうという点。蘇生させることはできない。ただし代わりに、農場の土壌レベル上昇に必要なハートスライムが取得できる。力尽きたプラニマルが糧となり、農場で生み出せるプラニマルの初期レベルが上がるようになっているのだ。 

ダンジョンには、各種スライムの作成素材や鉱石などの限定素材が多くあり、宝箱から作物の種も入手できるため報酬は非常に美味しい。ゆえに日中は農作業に励んで戦闘用のプラニマルを生み出し、夜間にダンジョンを攻略するのが基本的なゲームフローとなる。 
 

 
農場の北には街があり、個性豊かな住人が多数存在する。街には作物の種などを販売するよろず屋や、スライムの購入や工具のアップグレードができるスライモリー、スタミナポーションを販売しているクリニックなどの施設が点在している。よろず屋で販売しているアイテムスロットを拡張するバックパックの購入や、消費スタミナを軽減する各工具のアップグレードは農場発展のキーとなりそうだ。なお、街の住人に贈り物をするなどして仲良くなることで価格割引などの特典が得られる。また3つの季節ごとにさまざまなイベントがおこなわれており、スローライフをさらに楽しくさせる内容になっている。イベント参加は自由だが、積極的に街へ足を運びたいところだ。 
 

 
このように、農業とモンスター育成を組み合わせた独特のスローライフが楽しめる本作。しかしながら、Steamストア上のユーザー評価は執筆時点で「賛否両論」となっている。ユーザーレビューを見てみると、主に不具合の多さや現状のコンテンツ不足を指摘する内容が散見される。リリース直後のセーブデータが読み込めなくなる致命的な不具合も影を落とす要因となったようだ。これらの不具合に対してMerge Gamesは、9月2日~4日にかけて連日修正パッチを配信し対応している。また早くも次回の修正パッチを週明けに配信すると告知している姿勢から、いまだ残っている不具合についても徐々に対応されていくことが予想される。 

またゲームコンテンツについては、ゲーム内フェスティバルのアップデート計画を告知済み。新たなミニゲームなどのアクティビティやキャラクター、新報酬を用意しているとのこと。このような新たなコンテンツを追加するアップデートを今後も続けていくので、楽しみにしてほしいと伝えている。長期的なアップデートが続けられることで、農場経営とモンスター育成要素を組み合わせた、ユニークなコンセプトを持つ本作独自の体験はさらに磨きあげられていくことだろう。 

『Monster Harvest』は、PS4/Xbox One/Nintendo Switch/Steamにて配信中だ。