24時間365日ぶっ続けで配信したストリーマー現る。私生活ほぼすべてを公開し今度は1000日間連続配信を目指す

年365日間、Twitchで配信を続けている配信者がいる。ゲームや雑談の配信をするストリーマーのGPHustla氏だ。同氏は2020年の8月15日からTwitchで長期にわたる配信を始め、2021年8月16日まで途切れず配信を続けてきた。その時間はなんと8760時間。

年365日間、Twitchで配信を続けている配信者がいる。ゲームや雑談の配信をするストリーマーのGPHustla氏だ。チャンネルの登録者は5万7000人ほど。同氏は2020年の8月15日からTwitchで長期にわたる配信を始め、2021年8月16日まで途切れず配信を続けてきた。その時間はなんと8760時間。現在も最長配信時間の記録を更新し続けている。前例としては海外配信者Ludwig氏の「1か月間ノンストップ」配信が記憶に新しいものの、12か月間の配信はそのさらに先を行く記録だ。海外メディアDexertoが報じている。


同氏は2020年の時点で、おそらく世界でもっとも連続配信時間が長いストリーマーとして、すでにニュースに取り上げられていた。2020年9月の時点で連続配信時間が1000時間を超え、世界最長の配信時間を記録していたのだ。

普段どういった配信をしているかというと、雑談やゲーム実況を中心に視聴者を楽しませている。プレイするゲームの幅も広く『フォートナイト』といったバトルロイヤルや、『レッド・デッド・リデンプション2』などシングルプレイゲームをプレイ。Xbox Series Sの開封を配信することもあれば、モバイルゲーム『クラッシュ・ロワイヤル』をプレイすることもあった。モバイル、コンソール、PCゲームと、プラットフォームを問わずゲームを楽しんでいるという。そして配信の中では、私生活のほぼすべてをインターネットに公開してる。ご飯を食べるとき、買い物に行くとき、寝るとき。自分の生活をすべて配信し続けてきた。基本的にはPCのカメラからの配信が中心だ。朝起きて歯磨きするときや、出かけるときはスマートフォンのカメラから配信をする。とはいえトイレやお風呂の配信はしていないようだ。

なぜGPHustla氏は24時間自分の生活を配信するようになったのだろうか。同氏は重いパニック障害/不安障害を数年前から発症しており、服薬治療を続けているという。人込みや人の多いイベントに行くと目の前が真っ暗になるという同氏は、おそらく自宅で療養する必要があったのだろう。もともと人を笑わせるのが好きだったというGPHustla氏。パニック障害によってそうしたことができなくなってしまった。そんなとき、ネットを通じて人と関わりあえる配信活動が、GPHustla氏の楽しみを取り戻してくれたわけだ。そしてたまたま24時間配信をしたところ好評を受けた。その勢いで、現在まで配信を続けているのだという。


長時間配信をしているとなると、ストリーマーの健康も気になるところだ。ぶっ続けでゲームをプレイする配信マラソンでは、体調を崩すストリーマーが多く、中には亡くなる人もいる。たとえばストリーマーのLinkus7氏は、つい先日、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』を20時間以内にクリアするスピードラン中に動悸を起こして、救急車を呼ぶことに。のちに回復の報告が寄せられたが、長時間配信のリスクが露呈することとなった。2017年には、『World of Tanks』配信者であったPoShYbRiD氏が睡眠不足が原因で亡くなるという事故も起きている

配信中は長時間座ったままゲームをプレイし、画面を見続け不特定多数の視聴者とチャットで交流する。肉体的にも精神的にも、決して楽な作業ではないはずだ。睡眠不足などが重なれば健康上のリスクは跳ね上がるだろう。

GPHustla氏は、こうした過酷なマラソンとはまた異なったスタイルで配信をやっている。体力の限界までゲームをするのではなく、普通に生活をしつつ、なおかつそれを配信し続けるのだ。見たところしっかり睡眠時間をとって、食事もしている。GPHustla氏は基本的に無理ない範囲でゲームを遊んだり雑談したり、視聴者とビデオを見たりしているようだ。「なによりもまず知ってほしいのは、私は精神的・肉体的な健康に気を使っているという点であり、もし健康が脅かされることがあれば、すぐに配信を止めるでしょう」と同氏はDexertoへ語っている。

GPHustla氏は一方で、視聴者を飽きさせない工夫もおこなっている。ときにはサービス(?)でメイド服を身に着け女装してミルクを浴びる謎の配信をすることもあれば、プールから水着で配信したりと最新のTwitchのトレンドを取り込むことも忘れない。かといって気を張り続けてるわけではない。上裸のまま配信したりげっぷをしたりと、生活感が見られる場面も多い。また飼い猫と遊ぶ様子も映し出される。視聴者に気を使い過ぎないことも長く配信を続ける秘訣のようだ。

2021年8月16日に記念すべき365日(8760時間)を迎えたとき、同氏はYouTubeで2020年の新年を祝うビデオを流しはじめた。新年のカウントダウンを使って、8760時間に到達する瞬間を祝おうというのだ。2020年を迎える映像とともに、GPHustla氏も歓声を上げる。その後は花火のビデオを流し、涙を浮かべつつ喜びを噛みしめてていた。

Image Credit : GPHustla


配信を途切れさせない工夫についても語られている。長時間配信をする上では、停電やPCの不具合、インターネット回線の不具合など、配信がストップする要因はたくさんある。GPHustla氏はスマートフォンをバックアップとして用意しており、電源やインターネットの問題が発生した場合はスマートフォンからストリーミングしているそうだ。「そういったことに対処する必要があったのは、幸いこれまで数回ほどで、連続配信は止まりませんでした。バックアップ用の発電機とバッテリーを近いうちに準備するつもりです」とコメントしている。

今回の記録樹立で終わりというわけではなく、今後も連続配信を続け、記録を更新していくようだ。「ほかの人たちとコンテンツハウスを始めて、1年ほど住んでみるというのを試したいと思うようになりました。次の目標は1000日間です」と述べている。

記事執筆現在でもGPHustla氏の配信は続いており、現在進行形で配信時間の記録を更新中だ。GPHustla氏の最新の動向が気になった方はTwitchで確認していただきたい。

Kaisei Hanyu
Kaisei Hanyu

映画とゲームが大好き。オブリビオンからゲーム人生が始まりました。

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