Valveが手がけ2004年にリリースされたFPS『Half-Life 2』の、Steamでの同時接続プレイヤー数の記録が更新されたようだ。海外メディアPCGamesNなどが報じている。
記録更新のきっかけとなったのは、『Half-Life』シリーズのファンコミュニティLambda Generationによるイベントだ。同サイトは、日本時間の8月15日0時に『Half-Life 2』を一斉にプレイするよう呼びかけていた。
Steam版『Half-Life 2』の同時接続プレイヤー数は、ここ数年は1000人前後で推移。セールやフリープレイの実施によって一時的に人が増えることもあるが、ほぼ横ばいが続いている。Valveが手がけた傑作のひとつであり、また2011年2月時点で1200万本もの売り上げ(Forbes)を誇っているとはいえ、20年近く前の作品である。1000人前後という数字からは、今もかなり多くの現役プレイヤーがいることがうかがえる。
とはいえ、同時接続プレイヤー数のピークでいうと、2012年に記録された約1万3000人となっており、それと比べるとかなり減ったといえる。そこで前出のファンコミュニティLambda Generationが、記録を打ち破ろうと呼びかけたのだ。同サイトは「#BreakingTheBar」というハッシュタグを用いながら、SNS上で『Half-Life 2』所有者にプレイを呼びかけたり、複数の著名YouTuberも巻き込みながらキャンペーンを展開。そして実施日を迎えることとなる。
コミュニティイベントが開始されるやいなや、『Half-Life 2』の同時接続プレイヤー数はみるみる上昇。前日までは800人前後だったところ、1万6000人を突破するに至った。見事記録更新である。また、Twitchでの本作の視聴者数も、比例して増加していった様子がうかがえる。前日までは2桁だったところ、8000人を超えている。
ちなみに、従来の同時接続プレイヤー数記録も、A Red Letter Dayと称するコミュニティイベントによって樹立されたものだった模様。大きな売り上げを誇る作品であっても、発売からの期間やジャンルなどによっては、コミュニティに呼びかけて一斉にプレイしないと、同時接続プレイヤー数をある一定の水準まで高めることは難しいのだろう。
似たようなイベントは、ほかにもおこなわれたことがある。たとえば2006年発売のバスケゲーム『NBA LIVE 07』では、1000人以上のプレイヤーが同時にオンラインにいると解除される実績「1000人オンライン」が存在。しかし、人気バスケゲームシリーズにもかかわらず、そのような状況になることがなかったため、実績コミュニティ内でイベントが実施され、実績解除を達成した。
コミュニティイベントが成功に終わったSteam版『Half-Life 2』は、その後同時接続プレイヤー数は下降。翌日にはふたたび1000人前後となり、日常を取り戻している。なお主催したLambda Generationは、次は『Portal 2』でも同様のイベントを実施するとのこと。同作の同時接続プレイヤー数のピークは現時点で約9万8500人であり、難易度は『Half-Life 2』以上といえそうだ。実施日は、日本時間9月1日0時の予定である。興味のある方は参加してみてはいかがだろうか。