デベロッパーのBLUE BOX Game Studiosは8月14日、現在開発中のサバイバルホラーゲーム『Abandoned』のPlayStation 5用ティザーアプリ「Realtime Experience」を、海外向けに配信した。もともとは8月11日に配信予定だったが、技術的な問題により延期されていた。
『Abandoned』は、PS5独占タイトルとして開発中のサバイバルホラーゲームだ。主人公のJason Longfieldは何者かに拉致され、謎の森にて目を覚ます。リアルなグラフィックで表現されたその森は広大なオープンワールドとなっており、プレイヤーはHUDのない一人称視点にて、森からの脱出を目指すこととなる。また、本作はシューター作品でもあり、現実に即した銃の扱いが特徴のひとつになるという。
今回配信されたPS5用アプリ「Realtime Experience」では、本作のトレイラーやゲームプレイデモを視聴することが可能。現時点では、「Introduction」と題されたトレイラーが公開されている。メニュー画面によると、ローンチトレイラーを含む3本の映像が今後さらに公開予定となっており、加えて2本のゲームプレイデモも配信されることがうかがえる。
そのゲームプレイデモについては、ユーザーのPS5にてリアルタイムにレンダリングされるという。また、DualSenseのハプティックフィードバックやアダプティブトリガー、内蔵スピーカーも活用する模様。ただ同アプリ内では、「プレイアブルコンテンツは含まれない」と記載されているかと思えば、「プレイアブル・プロローグが近日配信」とも言及されており、ユーザーが実際にプレイできる体験版のようなかたちになるのかどうかはっきりしない。いずれにせよ、YouTubeなどでゲームプレイ映像を見るのとはまた異なる、PS5ならではの視聴体験となりそうだ。
本作および開発元BLUE BOX Game Studiosを巡っては、小島秀夫監督の関与や『サイレントヒル』シリーズとの繋がりが噂され、同スタジオが完全否定してきたことは、弊誌でもこれまでにお伝えしてきた(関連記事)。とはいえ、『Abandoned』についてはまだ謎が多く、一部のファンは真偽を確かめるべく今回のアプリ配信を心待ちにしていた。
そうしてついに配信されたアプリ「Realtime Experience」であるが、少なくとも現時点では落胆の声が多いようだ(Reddit)。というのも、第1弾として公開されたトレイラー「Introduction」は、何者かが通り過ぎる床を映す10秒程度の映像となっており、ゲーム内容をうかがい知ることができる情報が極めて少なかった。もちろん、あくまで“導入部”としての映像であるため、詳細は今後に期待してほしいということなのだろう。
ただ、その第1弾トレイラーが、3日前に投稿された上のツイートの映像と同じだったということも、ファンのフラストレーションを高める結果となった。同スタジオとしては、アプリへのファンの期待感を煽るつもりで投稿したのだろうが、プロモーションとしてはやや不手際だったといえるかもしれない。
『Abandoned』は、PS5向けに2021年第4四半期に発売予定だ。なお、PS5用アプリ「Realtime Experience」については、本稿執筆時点では、日本ではまだ配信されていない。国内PlayStation Storeには本作のページが存在し、本アプリの配信予告もされていたため、ゲームプレイの詳細が披露されるまでには日本でも配信されることを期待したい。