身分チェック政治RPG『Not Tonight 2』発表。移民仲間を救うため、歪な体制となった架空のアメリカを旅する

 

パブリッシャーのNo More Robotsは8月13日、PanicBarnが手がけるダークコメディRPG『Not Tonight 2』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、2021年内に配信予定。


『Not Tonight 2』は、2018年に発売された『Not Tonight』の続編だ。前作は、ブレグジット(EU離脱)後の世界を想定して描かれたイギリスにて移民として働く作品だったが、本作ではアメリカへと舞台を移す。資本主義と強欲な政治が席巻し、一方で民主主義は衰退しているという架空の世界である。

本作の中心人物は、アメリカンドリームを夢見る移民のEduardo。彼は、何らかの抗議活動に参加している際に政府当局によって逮捕されてしまい、マイアミにある収容所にて母国への強制送還を待っている状態にある。そこで3人の友人たちMalik・Kevin・Mariが、Eduardoの身分を証明できる書類を取り戻しマイアミに届けるため、国中を駆け回ることになる。


前作では警備員として働き、IDの確認やゲストリストの管理など、入国審査官シム『Papers, Please』から影響を受けたゲームプレイが用意されていた。『Not Tonight 2』でもまたそうした仕事が用意されているようだ。西海岸から東海岸までの各都市にて仕事を探し、クラブや教会、カジノ、あるいはレース場やカルト教団の集いにて、入場者のIDやチケットが適切であるかどうか、またその人物の素性などを確認する。このプロセスでは、政治的要素を含むさまざまなミニゲームも用意されているという。

一方本作においては、母国への強制送還措置が迫る仲間がおり、それまでに目的の書類を入手してマイアミに向かわなければならない。アメリカ大陸を横断するロードトリップを楽しみながらも、時間との戦いに追われているわけだ。そのなかでは、難しい決断を迫られることもあり、物語は3つに枝分かれしていくという。


前作では、当時の時事問題であるブレグジットを風刺的かつダークコメディタッチに扱いながら、政治的なトピックに向き合ったゲーム作品として高く評価された。そして本作においても、概念実証を手がける複数のライターとアーティストが、将来のアメリカの姿のひとつの可能性を提示しているという。

『Not Tonight 2』は、PC(Steam)向けに2021年内に配信予定だ。ストアページによると日本語には対応しないようだが、前作は発売後に日本語をサポートしたため、本作もいずれ日本語対応がおこなわれることを期待したい。