『GTAオンライン』最新アプデで“放置プレイ”ユーザーが急増。その場をグルグル回りまくるギャングたちの謎集会
『Grand Theft Auto Online』(以下、GTAオンライン)で、「その場を回り続ける」奇妙なプレイヤーの目撃例が続出している。Kotakuが伝えている。その原因は最近のアップデートにあるようだ。Rockstar Gamesは7月20日、『GTAオンライン』にて大型アップデート「Los Santos Tuners(ロスサントス・チューナー)」を配信した。同アップデートは、車やバイクなどの車両にフォーカスした内容のもの。共有ソーシャルスペースである「LS(ロスサントス)カーミーティング」に参加して愛車を展示したり、ほかのプレイヤーとの交流やレースに興じたりすることができる。
LSカーミーティングに参加すると、プレイヤーは名声レベルシステムを利用できるようになる。名声レベルを上げることで、衣装や新規追加車両の割引、一部改造パーツをアンロックすることが可能。レベルを上げる経験値(ポイント)は、レースへの参加や勝利、デイリーログインボーナス、テストトラックでのタイム更新などで得られるほか、カーミーティングにただ参加するだけでも付与される。LSカーミーティングの会場に滞在すればするほど、経験値を得ることができるわけだ。
新システムはこうした構造になっているのだが、レベルを上げるにはなかなかの手間暇がかかる。当然レア度の高い報酬を獲得するには、100レベルを超えるような高い名声レベルに到達する必要がある。しかし、そこまでのレベルに至るのは至難の業。膨大な数のレースへの参加やテストトラックでの走行が必要となり、忙しいプレイヤーにとっては悩みの種となっていた。そこで有効手段とみなされたのが、先述の「ただLSカーミーティングの会場に滞在するだけ」という経験値稼ぎだ。そうはいっても、『GTAオンライン』では無操作状態が15分以上続くとセッションから切断されてしまう。そこでプレイヤーは、何らかの入力をコントローラーに加えたままゲームを放置しなくてはならないのだ。ユーザーたちは、あの手この手で“放置プレイ”の手法を模索している。
もっともベーシックな手段は、コントローラーのアナログスティックに輪ゴムを引っ掛けるというもの。一定方向に入力し続ければキャラクターは歩き続けることになり、セッションからキックされずに済むというわけだ。キーボードユーザーはもっとシンプルに、「W」キーに乾電池1本を置いておくという技も披露している。このほかトリッキーな技として、テストトラックで出口まで走行し、メニューがポップアップした状態のまま放置することでも経験値が得られることが伝えられている。
現実世界でプレイヤーたちが涙ぐましい努力を続けた結果、『GTAオンライン』ゲーム内では異変が起きていた。LSカーミーティングのロビーには今、放置プレイヤーが数多く出現しているのだ。その多くはセッションから切断されないよう、無意味にその場でぐるぐると回り続けている。いま『GTAオンライン』では、魂なきギャングが何時間もその場で回転し続ける奇妙な光景が広がっているのである。
多くのプレイヤーが打ち込む、LSカーミーティングにおける放置レベル上げ。しかしあるユーザーの報告によれば、レベル102の状態で一晩コントローラーを固定して放置したところ、上昇したレベルは9時間でたったの5だったという。名声レベルが高くなるほど必要経験値が増加していくため、放置プレイが有効な範囲も限度があるようだ。コントローラーの耐久性にも支障をきたすおそれがあるため、デメリットもありそうだ。
LSカーミーティングとは直接関係ないが、『GTAオンライン』においてよく利用される放置プレイの手法として「住宅でテレビを観続ける」というものが古くから存在する。しかし最近では「テレビを観ていたのにセッションから切断された」との事例も報告されている。 このままぐるぐるギャングが増加の一途を辿った場合、Rockstar Gamesが放置プレイヤーに対する措置を強化する可能性もありそうだ。