「音」でプレイする本格RPG『The Vale: Shadow of the Crown』8月20日発売へ。目の見えない主人公がパリィで道を切り拓く


インディーゲームスタジオFalling SquirrelおよびCreative Bytes Studiosは7月29日、アクションRPG『The Vale: Shadow of the Crown』を8月20日に発売すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア/itch.io)およびXbox One。 
 

 
『The Vale: Shadow of the Crown』は「音」でプレイするアクションRPGだ。プレイヤーは、盲目の冒険者としてファンタジー世界に身を投じ、耳元で聞こえる声や物音を頼りに戦いに挑むこととなる。王位に就いた兄をもつ少女Alexは、王国の周縁部にある小さな城で監視の役に任ぜられる。生まれたときから目が見えず、子ども時代の大半を閉ざされた空間で過ごしてきた彼女は、この機会をちょっとした冒険のチャンスと捉え、胸を躍らせて放浪の途につく。 

ところが城に向かうまでの旅路で、Alexの一団は侵略軍により攻撃を受けてしまう。Alexは気がつけば敵地に一人取り残されることに。故郷までの道は、暗く曲がりくねった渓谷「The Vale」を辿ることとなる。資源をかき集め、仲間を探し求めながら歩みを進めるAlex。やがて彼女は、The Valeにて自らの家族にまつわる真実を解き明かしてゆく。 

本作は、設定上目の見えない主人公を擁しているだけでなく、実際に視覚的なハンデを負ったプレイヤーが遊べるように設計されている。メニュー画面のシステムメッセージはすべて読み上げられ、画面が見えなくても音声案内に従うことでゲームを進められるようになっているのだ。物語を進めるうえでも、音によるガイドが重要。たとえばある人物のもとを目指す場合、ヒントとして「彼は風車のそばにいる」と伝えられる。この場合、プレイヤーは風車の羽がガタガタと音を立てる方へ近づくことでストーリーを進めることができるのだ。 

音の聴き分けができれば、目が見えないまま戦闘に挑むことも可能。主人公は剣術の使い手だ。音に耳を傾けて、敵がいる方向を割り出そう。積極的に敵に向かっていけない主人公がもっとも得意とするのが、カウンター攻撃だ。敵が振りかぶってくる音に耳を澄まし、タイミングよくトリガーを入力することで、任意の方向にパリィを決めることができる。感覚を研ぎ澄ませ、自身の強みを活かして道を切り拓くのだ。 

本作のプレイ時間は5時間以上とされている。RPG要素として、装備を選んだり、魔法アビリティを習得したり、コンパニオンを引き連れてクエストを引き受けたりといった要素が用意されているようだ。立体音響が肝となるため、ヘッドフォンを使用してのプレイがベターだろう。 

『The Vale: Shadow of the Crown』は8月20日、PC(Steam/Epic Gamesストア/itch.io)およびXbox One向けに発売予定。各ストアページでは無料デモも公開されている。流れる音声は英語が基本で、日本語音声には対応していないものの、非常に明瞭なナレーションでゲームが進行するため、リスニング力に自信があれば挑戦してみるといいだろう。