ディストピア・パズルADV『The Plane Effect』8月12日発売へ、日本語対応。孤独なサラリーマンの家路は、徐々に現実から乖離する


PQube Limitedは7月23日、『The Plane Effect』を8月12日に発売すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)およびPlayStation 5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch。Steamストアページによれば本作は日本語表示に対応する。ただしコンソール版の国内展開については今のところ明かされていない。 
 

 
『The Plane Effect』は、3Dにて描かれるディストピアを舞台としたアドベンチャーゲームだ。主人公は、ソロという名の男性。都市の真っ只中で孤独に勤務する事務職員だ。いつもどおり仕事を終え、退勤時間を迎えるソロ。しかしそのとき、この世のものとは思えないような威圧感を伴って、世界に異変が起きようとしていた。しがない無力なサラリーマンであるソロは、ただ一刻も早く家族のもとに帰らなければならないという思いだけを胸に、奇妙な帰宅の途につくこととなる。 

本作のビジュアルは無彩色のローポリゴンで構成されており、息の詰まるような都会が表現されている。ソロはいつもと同じ帰路についているはずが、その帰り道は普段よりずっと迷いやすく、時間がかかるものに変容してしまっているという。道中はうら寂しい冬の街並みから、工場のような謎の施設、果ては荒涼たる原野や海底に至るまで、非現実的な様相をなしている。早く帰宅しなくてはならない、という焦燥感とともに、いったい「家」はどこにあるのか、という根本的な問いかけもプレイヤーの心情を揺らすことになるようだ。 
 

 
道中はエリアごとに分割されており、先に進むにはパズルを解かなくてはならないこともある。謎解きが好きなプレイヤーは、ヒントなしでじっくりパズルに取り組むことが可能だ。一方、本作にはオプションとして「アシストモード」も存在。ガイドを有効にすることで、謎解きの手助けをもらいながらプレイすることもできる。頭をひねらず、リラックスして物語に浸りたいプレイヤーにとっても遊びやすい設計となっているようだ。 

『The Plane Effect』はデベロッパーのInnovina InteractiveとStudioKikuの共同制作による作品だ。ゲームディレクターを務めるDennis Cabella氏は海外メディアTrue Achievementのインタビューに回答。作品のインスパイア元として「ブレードランナー」「ダークシティ」といったSF・サイバーパンク映画および、フィリップ・K・ディックやウィリアム・ギブソンといったサイエンスフィクション作家の名前を挙げている。「孤独な未来、消費主義とテクノロジーの奴隷となった人間、人間性を回復するための奮闘」といった主題が本作に受け継がれているといい、『The Plane Effect』のディストピア風な世界観は、多くのSci-Fi作品から影響を受けて形作られているようだ。 
 

 
『The Plane Effect』は8月12日、PC(Steam)およびPlayStation 5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch向けに発売予定。Steamのストアページによれば本作は日本語表示に対応している。またSteamではプロローグにあたるデモバージョンが無料で配布されている。興味があれば一足先に遊んでみるといいだろう。