中国テンセント、イギリスの大手ゲーム開発スタジオSumo Groupを買収へ。およそ1400億円にて
中国のIT大手企業Tencent(テンセント)と、イギリスに本拠を置くデベロッパーSumo Groupは7月19日、テンセントがSumo Groupの発行済および発行予定の普通株式のすべてを、現金で買収する方針について合意したと発表した。テンセントは子会社Sixjoy Hong Kong Limitedを通じて、1株あたり513ペンスで買収予定。買収金額の総額は、9億1900万英ポンド(約1400億円)にのぼる。Sumo Groupは、この提案を受け入れることを株主に対し推奨するとのこと。
Sumo Groupは、英国を中心に世界中に13のスタジオを構える大手デベロッパーグループだ。傘下には、コンソール版『テラリア』を担当したPipeworks Studiosなどのほか、Sumo Digitalも存在。Sumo Digitalは、最近では『リビッツ! ビッグ・アドベンチャー』の開発を担当。このほかにも、『リトルビッグプラネット3』や『チームソニックレーシング』などのセガのレースゲーム、著名タイトルの移植や開発協力を数多くこなしてきた実力派デベロッパーだ。2017年には、初のオリジナルIPとして『スネークパス』をリリースしている。また『Dear Esther』で知られるThe Chinese Roomも、現在は同スタジオの傘下にある。
一方のテンセントは、『League of Legends』のRiot Gamesや、『Conan Exiles』のFuncom、『Warframe』のDigital Extremesを抱えるLeyouなどを傘下にもち、またEpic GamesやActivision Blizzard、Ubisoftなど、世界中の数多くのメーカーに出資。2019年には、Sumo Groupの株式10%を買収しており、今回その残りを買収することで、完全子会社化する方針が示された。
今回の買収についてSumo GroupのCEO Carl Cavers氏は、テンセントはSumo Groupとクライアントとの仕事を支援してきたと評価。世界中のパブリッシャーと良好な関係を築いてこれたとし、今後もそうしたクライアントとの仕事を続けていくとコメントしている。